金正恩のお年玉

北朝鮮が3度目の核実験。諸報道によると、前回までのプルトニウムではなく濃縮ウランが使われたという。技術的に言えば、小型で強力ということになるか。東亜細亜では正月(春節)だが、核実験は正月三日に行われたわけで、金正恩からのとんだお年玉(紅包)ということになる。ところで、北朝鮮は中国と米国には実験を事前に通告したらしく、金正恩は親父の金正日よりもopenだという評価もあるみたい。


“North Korea carries out biggest nuclear test” http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-21421841
Jonathan Marcus “North Korea nuclear test raises uranium concerns” http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-21431599
James Lyons “A wrong 'Un: North Korea carries out nuclear test and sets off an EARTHQUAKE “ http://www.mirror.co.uk/news/world-news/north-korea-nuclear-test-sets-1704608
Justin McCurry and Tania Branigan “North Korea stages nuclear test in defiance of bans” http://www.guardian.co.uk/world/2013/feb/12/north-korea-nuclear-test-earthquake
Justin McCurry and Tania Branigan “North Korea nuclear test: Pyongyang threatens 'stronger response'” http://www.guardian.co.uk/world/2013/feb/12/north-korea-nuclear-test-threatens
Chris McGreal “North Korea defiant over nuclear tests as Obama promises swift action” http://www.guardian.co.uk/world/2013/feb/12/barack-obama-swift-action-north-korea-nuclear


実験以前の記事ではあるが、実験の背景の分析として;


John Swenson-Wright “What is driving North Korea's nuclear test plan?” http://www.bbc.co.uk/news/world-asia-21231204


も参照されたい。
ところで、北朝鮮核実験を伝える古寺多見氏の記事に曰く、


そういえばふと思ったのだけれど、ネトウヨ諸賢の言ういわゆる「特亜三国」のうち、諸賢の悪口の声が最も小さいのは北朝鮮に対してではなかろうか。最近はターゲットの中心は中国だが、少し前までは韓国だった。日本の右翼をせっせと助けてくれる北朝鮮に対しては、彼らもどことなく親近感(笑)を抱いているのではないかと邪推する今日この頃である。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20130213/1360712895
コメント欄を読んで、笑ってしまった。

kemou*1 2013/02/13 08:58
以前にヤフコメで「北朝鮮と韓国が戦争になったら俺は北朝鮮を応援する」と書き込んでたネトウヨがいて苦笑したことがあります。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20130213/1360712895#c1360713512

tekisui*2 2013/02/13 17:57
少し、皮肉っぽく。
北朝鮮の体制について、ネトウヨの皆さんは「潜在的親近感を抱いている」可能性があるのではないかと思います。
金王朝への服従の姿勢は「国体の護持」に似ています。首領様への敬慕は「天皇陛下の赤子」感覚に、強盛大国意識は「一等国意識」への拘泥に似ており、ネトウヨさんがうっとりと陶酔する「公なるものへの奉仕」は彼の国でも貧しい日々の生活を忘れるためのマタタビのような働きをしているでしょう。
つまり、ネトウヨさんの理想の国は思いのほか北朝鮮に酷似しているわけで、そのあたりが口汚く罵るのを憚らせているのではないかと思うのです。
・・・こう考えてくると、北朝鮮の核とミサイルのセットは相当に怖い存在に思えてきます。かつてのこの国では「一億火の玉」「一億玉砕」が大声で語られたようです。当時の大日本帝国臣民はかなりマジメに「国家的自殺」を考えていたわけです。
いま我々の多くは、ネトウヨさんを含めて、北朝鮮が核ミサイルをアメリカに向け発射することはないと考えています。そんなことをしたら、「石器時代に戻される」か、「この地球上から蒸発させられる」結果につながることぐらいは分っているはず・・・と、思っているからです。しかし・・・「国体の護持が保証されなければ、玉砕やむなし」という言説が天下大通りの「正論」であったことを考慮すると・・・北朝鮮の暴発の可能性はネトウヨさんの「理想」の実現ていどの可能性があるのかもしれません。クワバラ、クワバラ。
まあ、現在のネトウヨの皆さんがどれくらい「大日本帝国」について知識があるかはいささか疑問ですが・・・無意識のアコガレとしては十分に考えられるかもしれないなぁと妄想する次第です。
http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20130213/1360712895#c1360745870
まあPolitical Compass*3で、liberalよりもauthoritarianに傾く人が(経済的な意味において左翼であれ右翼であれ)北朝鮮の影を慕っちゃうというのは決して不自然なことではない(もうヴァレンタインだ!)。そういえば、中国の毛左にも(中国人として自虐的なほど)北朝鮮を賛美する人が多い。中国は改革開放によって邪路に陥ってしまったのに対して、北朝鮮は必死に正しい道を堅持している、と。北朝鮮って一見嫌われ者のようだけど実は色々な人たちに愛されているというのが落ち?