給食の話とか

「学校給食が日本の食文化を破壊した」http://www006.upp.so-net.ne.jp/takagish/opinion/iitai1999-1/iitai078.htm


何だか悪評がたらたらの記事みたいで。しかし、例えば


当初の、食糧事情の悪い頃の子どもの栄養補給の為という存在理由が無くなった後も、学校給食は、子どもの集団性の教育の為の役割を担ってきました。つまり、教師の命令の元に、みんなが同じ場所で同じものを一斉に食べ始め、一斉に食べ終わる事こそ、学校給食の一番の目的だったのです。
という指摘は鋭い。また、

昔は、給食の時間のすぐ後が掃除の時間だったりして、食べるのが遅い子だけ残して掃除が始まったりしていました。埃の舞う中で給食を食べさせられる子どもは、どんな気持ちだったでしょう。
とあるが、私にもそういう経験があり、「どんな気持ち」かって、嫌に決まってるじゃん。
さて、書いている方は私よりも年上だろう。(地域によって違うのだが)私の小学生時代には既に「脱脂粉乳」はなく、普通の牛乳だった。

凡そ、この頃の学校給食ほど、人間の食文化を愚弄したものはありませんでした。ご飯にはみそ汁と和総菜とか、中華だから中華スープととか、そんな料理の取り合わせなどまるで無視されていました。パンのおかずがうどんというのも変な話です。因みに、ラーメンライスとか、うどん定食・そば定職、(うどん・そば+加薬ご飯・白ご飯)、お好み焼き定食とかたこ焼き定食などというものに始めて出会った時も、私は「あ、これは学校給食だ」と思ったものです。
ラーメンライス」というのを知ったのはたしか松本零士の『男おいどん』。「ラーメンライス」を積極的に食べるつもりはないが、ライス無料というラーメン屋もあり、無料でいただける物は何でも貰うという主義なので、そういう店ではラーメン+ライスを食べる。この方は何故か餃子ライスに言及していないが、これも中国人からすれば可笑しい話で、そもそもは主食の筈の餃子が日本に来たらオカズになっているのだ。とはいっても、餃子ライスは好きだ。序でに、麦酒(できればサントリーのモルツ)抜きの餃子ライスは考えられないということも言っておく。

この間、ある番組で「手抜き料理」の特集をしていました。炊事をしない主婦が増えてきた。コンビニなどで出来合いの惣菜を買ってきて、並べるだけ、手料理などは全く作らないというのです。何故、こんな事になるのでしょうか。
田舎はともかくとして、「惣菜」というのは寧ろ都市の伝統じゃないかな。古い商店街ほど美味しい惣菜屋がある。自営業の家では、特に忙しい昼飯時などは飯だけは自分で焚いて、オカズは惣菜で済ますことが多かった筈だ。惣菜が「手抜き」とされて、主婦の手料理が持て囃されるようになったのは、先ず自営業の衰退とプロレタリアート化が関係あるだろう。これは女性の専業主婦化を意味する。それと近代的な家庭科教育に良妻賢母イデオロギー
因みに「コンビニ」の惣菜は贅沢。スーパーの方が安くて美味しいに決まっている。
ところで、この方が「日本の食文化を破壊した」と糾弾する学校給食だが、その起源は実は戦前・戦中の軍隊の食事にある*1