「パスタ」と「スパゲティ」

「スパゲティ」の話をしたので思い出したのだけど*1、ちょっと前に、局名も番組名も、さらには出演者も忘れてしまったのだけど、或るヴァラエティ番組を視ていた。それは、平成も終わり令和になった今の時点からの目線で「昭和」的なものを嗤うというノリのものだった。その中でネタのひとつとなっていたのが、「パスタ」/「スパゲティ」問題。「スパゲティ」という言い方はダサいとか年寄り臭いという若い人たちのインタヴュー映像が流され、スタディオの出演者たちも同様のコメントを発していた。
「昭和」のダサさを嗤うというのは別にかまわないけれど、これには非常な違和感を持った。「スパゲティ」はダサいから「パスタ」と言え、というのは、要するに、


うどんはダサいので麺類と言え!


というのと同じことだよ。
伊太利語のpastaは英語でいえばpasteで、つまり小麦粉を練ってペーストにしたもの。ほぼ麺類に対応する。「スパゲティ」は(うどんのように!)長いパスタであり、ペンネの類も、それから伊太利式餃子であるラザニアもパスタであるわけだ。多分、伊太利人からすれば、うどんや素麺やラーメンもパスタの一種ということになるかも知れない。
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「クススクはどうなの? とくすくす」https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20150727/1437972588