澁澤龍彦を思い出して

大理のEr海*1に言及したが*2、Er海に言及した日本の小説というと、澁澤龍彦の遺作『高丘親王航海記』(文春文庫)だろうか。たしか、Er海の水面に鏡のように「高丘親王*3の亡母・藤原薬子の面影が写るのではなかったけ。歴史的人物としての平城天皇の皇子・高丘親王は多分南詔国を訪れたということはないだろう。
私は文春文庫版を読んだのだが、調べてみたら、今では全集に収められたものしか買えないらしい。

*1:雲南の方言では北京語のerはeになるので、北京語でアルハイ、地元の発音ではエーハイ。また、湖を海というのは雲南独特の言い方であるらしい

*2:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070415/1176662583

*3:高岳親王」という表記の方が一般的じゃないかと思うが。