多分http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060727/1154012155とも関係あるか。
社会科学的なステイトメントというのは、殆どが例えば〈三角形の内角の和は180度である〉というような当必然的なものではなく、〈Aという変数の値がかくかくしかじかであればYという事態が生起する確率は大きい〉というようなものであろう。何故そうなのかといえば、実際にYという事態の存立に関与している変数はAだけではなく、無限に存在しうるのであるが、偶々研究者の理論的関心その他の理由で取り敢えず括弧で括られているにすぎないからである。しかし、現実にはステイトメントが確率論的・非決定論的なものだということは忘却或いは隠蔽される。それはわかりやすさへの圧力のせいかも知れないし、商業的或いは〈政治〉的理由のためかも知れない。谷川さん*1が苛立っているのも、その「忘却或いは隠蔽」と関係があるのだろう。