「石」と「金」

東海道四谷怪談』の「お岩という名は、江戸時代の女性名としてそれほど珍しいものではなく、意味からすれば強い子に育ってほしいという願いからつけられたものだろう」という*1。さて俳人として知られる小林一茶*2の次男は「石太郎」、三男は「金三郎」と謂った。「石太郎」には「長寿せよ」という意味が、「金三郎」には「石よりも丈夫に」育てという意味があったという。しかしながら、「石太郎」は生後96日で、「金三郎」は1歳9か月で他界してしまった(沢山美果子*3『性から読む江戸時代』、p.6.)。