「科」の次は?

NHKの報道;


北アルプスで“新種きのこ”発見 まつたけと同じ分類 信州大学
2021年8月5日 7時11分


北アルプスの燕岳などで信州大学の研究グループが新種のきのこを発見しました。

信州大学の研究グループは、おととしからこれまでに北アルプスの燕岳や西穂高岳、それに中央アルプス木曽駒ヶ岳付近の標高およそ2500メートルから2600メートルの高山帯で、小さな黄色い傘があるきのこを発見しました。

研究グループによりますと、見つかったきのこはまつたけ*1と同じキシメジ科に分類されますが、複数回にわたるDNA鑑定の結果、これまでに確認されているきのことは異なることがわかったということで、研究グループは今月、国際的な学術雑誌に新種が見つかったという論文を投稿する予定です。

このきのこはハイマツの林でしか見つかっておらず、DNAの配列が北米の山岳域に分布するきのこと非常に近いということで、研究グループはハイマツと同じく、氷河期に分布域が南下し、その後の温暖化によって日本の高山帯に自生するようになったとみています。
研究グループの山田明義准教授は「分類的にはまつたけと同じなので、食べられるか調べたい。ハイマツ帯が温暖化で衰退すると、このきのこも同じような運命をたどる可能性があり、環境の変化にどのように反応していくかもみていきたい」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210805/k10013181751000.html

凄くわかりにくい表現。「まつたけと同じ分類」「分類的にはまつたけと同じ」。「まつたけと同じキシメジ科に分類され」るということだけど、生物の分類には種に到るまで、「科」(family)の後に幾つかのクラスがある。例えば、松茸は「キシメジ科キシメジ属キシメジ亜属マツタケ節」ということだ*2。今回の新種は松茸と何処まで一致するのだろうか。狐や狸はイヌ科。狐や狸は犬と「同じ分類」だと言われたら、まあ納得するか。羊はウシ科だけど、牛は羊と「同じ分類」だと言われても、素直には納得できない気がする。植物だと、ナス科ナス属には茄子のほかに、トマト、ジャガイモ、煙草などが属している*3。これらが「同じ分類」だと言われて、素直に納得できるか?