李麗仙

朝日新聞』の記事;


俳優の李麗仙さん死去 アングラ演劇、「金八先生」にも
2021年6月25日 14時34分


 1960~70年代のアングラ演劇で活躍し、「3年B組金八先生」などのテレビドラマや映画にも多数出演した俳優の李麗仙(り・れいせん、本名大鶴初子〈おおつる・はつこ〉)さん*1が22日、肺炎のため東京都内の病院で死去した。79歳だった。葬儀は近親者らで営む。喪主は長男で俳優の大鶴義丹(おおつる・ぎたん)さん。

 東京生まれ。60年代から劇作家の唐十郎さんが主宰する劇団状況劇場で活動し、「紅(あか)テント」公演での圧倒的な演技で「アングラの女王」と称された。在籍中に唐さんと結婚したが、88年に離婚した。「3年B組金八先生」の第4シリーズでは金八と対立する堅物の教頭を印象深く演じた。近年も能を題材にした創作劇に出演するなど、舞台にも熱心に取り組んでいた。


「一片の悔いなき人生だった」大鶴義丹さん
 長男の大鶴義丹さんは所属事務所を通してコメントを出した。全文は次の通り。

     ◇

 母、李麗仙は、2018年に脳梗塞(こうそく)を患いリハビリに励んでいましたが、今年の春に肺炎になったことから入院生活となり、今月22日に永眠しました。享年79歳。

 私の父である唐十郎とともに劇団「状況劇場」を興し、60年代70年代のアングラ演劇シーンの真っただ中を疾走しました。父、唐十郎とは離婚しましたが、最後まで盟友としての親交はありました。最後の舞台は、2017年の「六条御息所」でした。

 唯一無二のアングラ女優人生を全うして、一片の悔いなき人生だったと思います。葬儀は今週末に、家族友人や演劇関係者だけで行う予定です。

「リアリズムの人」 劇団「新宿梁山泊」代表の金守珍さん
 演出家で劇団「新宿梁山泊」代表の金守珍さんの話 僕は蜷川幸雄さんのところから状況劇場へ押しかけたので、最初は入れてもらえなかったんですが、手伝っているうちに「入れてあげたら」と言ってくれたのが李麗仙さんでした。李さんと唐十郎さんに鍛えられました。女優としてはリアリズムの人。セリフを深く掘り下げて、一字一句を大事にしてた。よだれ垂らしながらしゃべる女優で、かなう役者はいないんじゃないか。あのパワーは尊敬します。これで一時代が終わったのかなと思いますが、李さんの痕跡を受け継いでいこうと思います。
https://www.asahi.com/articles/ASP6T4QJMP6TULZU00B.html

『日刊スポーツ』;

女優の李麗仙さんが死去、79歳 元夫は唐十郎大鶴義丹は実の息子
6/25(金) 12:00配信


日刊スポーツ

女優李麗仙(り・れいせん、本名・李初子)さんが、6月22日に肺炎のため都内の病院で亡くなっていたことが25日、分かった。79歳。東京生まれ。葬儀・告別式は家族、近親者で行う。元夫は劇作家の唐十郎(81)、俳優大鶴義丹(53)は実の息子。


李さんは2018年(平30)に脳梗塞のため都内の病院で治療やリハビリを行っていた。李さんは1963年(昭38)に唐十郎率いる状況劇場に参加し、看板女優として活躍。67年に唐と結婚し、68年には俳優大鶴義丹を出産も、88年に離婚した。

数年前から大鶴の自宅で同居。16年公開の映画「ホテルコパン」にも出演した。TBS系の人気ドラマ「3年B組金八先生 第4シリーズ」(95~96年)では武田鉄矢演じる熱血金八先生と対立する石川千春教頭役を演じた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d5507bfa3299dfc3645fc2ed8ef2c377e9df1856

やはり最初の藝名である「李礼仙」に言及すべきだろう。何といっても、「状況劇場」時代は「李礼仙」だったのだから*2。銀幕上の「李礼仙」ということで、大島渚の『新宿泥棒日記*3唐十郎の『任侠外伝 玄界灘*4をマークしておく;
『女囚さそり』は観ていないんだよ(汗)。