坂野潤治

訃報が相次ぐ。
朝日新聞』の記事;


坂野潤治さん死去 歴史家、日本近代政治の流れを解明
10/20(火) 21:16配信


朝日新聞デジタル

 明治憲法体制の確立や日中戦争に至る過程など日本近代政治の流れを解明した歴史家で、東京大学名誉教授の坂野潤治(ばんの・じゅんじ)さん*1が14日、進行性胃がんで死去した。83歳だった。葬儀は近親者で営んだ。喪主は妻和子さん。

 1937年、横浜市生まれ。東大生時代には60年安保闘争全日本学生自治会総連合全学連)の幹部として加わった。千葉大助教授や東大教授などを経て、東大社会科学研究所所長も務めた。東大を退職後は千葉大教授を務めた。

 日本近代政治史を専門とし、精密な史料分析に基づいて独自の視点を提示した。「明治憲法体制の確立」「大正政変」「近代日本の外交と政治」などの著作では、近代国家が確立し展開していく政治過程を各政治勢力が影響しあうメカニズムとみなした。幕末や明治、大正から昭和の戦前にかけての政治の流れを描く歴史叙述も得意とした。
https://news.yahoo.co.jp/articles/db3be1c088b322a1d0731f2e3d6bc18d8f749c32

遺憾ながら、坂野氏の著作は『明治デモクラシー』しか読んでいないのだった。しかし、その理論的枠組みや叙述はクリアで、これがさらに大正や昭和、近代日本政治史全体に敷衍されるとしたら、絶対に面白いよね、と思っていた。坂野氏の膨大な業績を前に、また人生の宿題が増えてしまった。
明治デモクラシー (岩波新書)

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