康夫以外 - Living, Loving, Thinking, Again

『朝日新聞』の記事；

知事が護国神社支援組織トップに　「私人」ならいいの？
大野択生、編集委員・豊秀一
2020年1月29日 15時00分

　戦没者をまつる長野県護国神社（松本市）*1を支える組織「崇敬者会」の会長に、阿部守一知事が就いていることが明らかになった。神社の鳥居再建のための寄付を募る文書にも名を連ねており、憲法が定める「政教分離」の原則をめぐる議論が起こっている。
　問題化したのは、昨年8月22日付の地元紙・信濃毎日新聞の報道がきっかけ。知事が同県松本市にある県護国神社の「崇敬者会」の会長に就任し、台風で倒壊した神社の鳥居の再建に向け、7千万円の寄付の呼びかけ人に名を連ねていたとの内容だった。朝日新聞なども続いた。
　地方行政のトップである知事が、特定宗教の施設整備の寄付を呼びかけることは、憲法で定める「政教分離」原則に反しないか。議会や県内の首長も加わる論争となっている。
　「平成30（2018）年吉日」付で寄付を呼びかける文書も存在。鳥居の再建や修復をめざす「趣意書」と題されている。県護国神社を「長野県の守護神」とも位置づけ、「県民の皆様の幅広い御協賛を賜りたく、衷心よりお願い申し上げます」とうたう。名前があるのは4人。知事は「崇敬者会長」として宮司に続く2人目に並ぶ。
　県護国神社は1938年に建立され、幕末から第2次世界大戦までの戦争で亡くなった県出身の軍人・軍属らをまつる。靖国神社と同じように、戦前は、国家神道を支える施設としての機能を持っていた。
　県護国神社によると、崇敬者会は神社の支援組織で「公衆礼拝の施設を備え、祭祀（さいし）を行い、祭神の神徳をひろめ」ることを目的とする。会長には、田中康夫氏*2を除いて歴代知事が就いてきた。今回の寄付呼びかけは、県内の戦没者遺族や神社の支援者らを対象に行われたという。
（後略）
https://www.asahi.com/articles/ASN1S6600N1SUTFK027.html

中野毅先生*3曰く、

長野県知事が県護国神社の崇敬会の会長になり、県民に寄付を募る行為は「特定の宗教の支援、助長」になり、最高裁判決からも違憲になる。歴代知事が慣例として就いていることも問題です。【知事が護国神社の支援組織会長に「違憲の疑い」 https://t.co/O2TqlZUppE
— 中野毅 (@ts_nakano) 2020年1月29日

ここでは、ヤッシーえらい！　と言っておこう。でも、他の県でもこのような「護国神社」*4と首長との癒着というのはあるのだろうか。
「護国神社」については、戦争神社（War Shrine）というか靖国神社の支店的な意味とともに、その場所についても興味を持ってきた。例えば、江戸時代以来の城跡とか。この「長野県護国神社」の場合、どのような経緯で現在の社地が決まったのか。因みに、松本城からはかなり離れている。また、長野県は北信と南信、長野と松本、信越線と中央線という対立を抱えている。「護国神社」が長野ではなく松本にある意味は？

*1:http://www.naganogokoku.jp/ See eg. https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E9%87%8E%E7%B8%A3%E8%AD%B7%E5%9C%8B%E7%A5%9E%E7%A4%BE

*4:Mentioned in https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20060714/1152902256 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20060924/1159111917 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20091206/1260105259 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20091214/1260769343 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20100108/1262951898 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/11/10/084157