「信者」の肖像

古谷経衡*1「年金デモを「税金泥棒」と呼んだホリエモンの没落」https://nikkan-spa.jp/1588697


そういう堀江貴文*2をdisっているわけだが、その批判は対象たる堀江の暴言が凡庸だったので、正しいのだろうけどそれ以下でも以上でもないという感じになっている。
興味深かったのは、「堀江信者」についての記述。


こんな支離滅裂の堀江にも、まるで「信者」と言われる支持層が頑なにいる。『堀江貴文のブログでは言えない話』の購読者がそれだ。詳細な会員数は不明だが、およそ2万人強といわれる。単純計算で1600万円を毎月、堀江はこのブログで稼いでいる。

私はかつて熱心な堀江信者に出会ったことがある。アラフォーで学歴は大東亜帝国かどこかの大卒で、「ライブ(配信)メディアの起業」を常に言い続けている異様に自己評価が高い男で、名刺だけはすでに作っていた。そこにはまだ法人登記もしていない「将来興す会社の名前」が印刷されており、自身の肩書はそのCEOだと設定されていたが、彼の貯金は100万円を切り、「ブレスト(会議)」の重要性を説いては堀江を「神」として崇め奉っていた。

 彼には何もなかった。無職だった。しかしなぜか、Appleの最新シリーズだけは保有していた。こういうのが堀江を支える岩盤層で、今回の「年金泥棒」発言では「みんな堀江さんの行間を読んでいない馬鹿」と堀江を擁護した。どう行間を読んでも堀江が無知蒙昧であることは決定的だが、「信者」とはそういうものだ。

こういうwanna-be或いはwould-beというのはそれなりにいるのだろうけど、また〈意識高い系〉の端くれということなのだろうけど、「名刺」という仕方でそれを公表しているという人はやはり珍しいんじゃないだろうか。或る意味で、堀江本人よりも(例えば)TV番組のネタとしては面白いんじゃないかと思った。