「家族旅行」に行けない

承前*1

安田純平氏のパスポートが長期に亙って宙吊りにされている件について、『東京新聞』の報道は少しばかり詳しい。


安田純平さん、旅券が異例の5カ月「審査中」 家族旅行なのに「出国禁止状態」

2019年6月7日 朝刊


 内戦下のシリアで約3年4カ月拘束され、昨年10月に解放されたフリージャーナリストの安田純平さん(45)が外務省に申請した旅券(パスポート)が5カ月にわたり「審査中」とされたまま発給されていないことが、分かった。安田さんが明らかにし、日本政府関係者も事実を認めた。

 安田さんは「発給が長期間判断されず、事実上、出国禁止の状態が続いている」と話した。憲法が保障する海外渡航の自由との兼ね合いから妥当性が問われそうだ。

 旅券法は渡航先が入国を認めなかったり、国益を害する可能性があったりする場合、パスポートを発給しないことがあると規定。安田さんによると、外務省は、安田さんが解放されたトルコで強制退去処分と入国拒否を受けており、旅券法の規定に触れる可能性があると説明した。

 安田さんは拘束時にパスポートを奪われ、帰国後の一月七日に発給を申請。四月、外務省から渡航計画の提出を求められ、五月にインド、六月に欧州へ家族旅行したい考えを伝えた。行き先にトルコは含まれていない。

 通常、パスポートの申請から交付までの期間は一週間程度で、五カ月にわたり発給の可否が決定されないのは異例。

 同志社大の尾形健(おがたたけし)教授(憲法)は「個人の自由や権利を制限するには相応の説明が求められる。発給を拒否するには十分な理由が必要だ」と指摘した。外務省は「審査中ということ以外はコメントできない」とした。

 安田さんは信濃毎日新聞の記者を経てフリーランスで活動。二〇一五年六月、過激派組織「イスラム国」(IS)の実態を取材しようとトルコからシリアに入り、武装勢力に拘束された。〇四年にはイラク武装勢力に拘束された。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201906/CK2019060702000125.html

外務大臣に向けて、直接tweetするべきなのでは?