虚舟

毎日新聞』の記事;


ヨットで漂流の女性救助 ヘブライ語などに反応、意思疎通できず 北海道
毎日新聞2019年6月4日 08時54分(最終更新 6月4日 10時44分)


 北海道寿都町沖で2日、ヨットで漂流中の外国人女性が救助された。第1管区海上保安本部(小樽市)は3日、岩内町の岩内港に停泊した巡視船内で事情を聴いた。パスポートや船員手帳など身元を証明するものはなく、ロシア語やヘブライ語で話しかけたところ、反応したが意思の疎通は十分できていないという。

 小樽海上保安部によると、ヨットのエンジンは故障していたが、船内には大量の食料や飲み物があり、長期間漂流していた可能性もある。危険物や国内に持ち込みが禁止される薬物などは所持していなかったという。今後、税関などと協力して出港地の特定などを進める。【源馬のぞみ】
https://mainichi.jp/articles/20190604/k00/00m/040/015000c

不思議な事件。「ヘブライ語で話しかけた」というのが凄い。外国人、特に白人に対しては先ず英語で話しかけるのが普通だろう。英語では反応しなかったの? 北海道との地理的関係から、このヨットは露西亜領から来たと推測して、露西亜語で話しかけるのは自然だろう。また、北海道の大学は露西亜語が必修なので、露西亜語のできる人も少なくないだろう。しかし、「ヘブライ語」のできる人というのはそういるものではないだろう。
やはり、澁澤龍彦*1の短篇「うつろ舟」を想起してしまう。
うつろ舟―渋澤龍彦コレクション   河出文庫

うつろ舟―渋澤龍彦コレクション   河出文庫

「うつろ舟」については、例えば、


松岡正剛*2澁澤龍彦『うつろ舟』」https://1000ya.isis.ne.jp/0968.html
眼鏡堂主人「うつろ舟/澁澤龍彦http://megane-do.hatenablog.com/entry/2018/03/13/053402