- 作者: 佐野眞一
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1998/11/20
- メディア: 新書
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渋沢栄一と澁澤龍彦は同族ではあるが*2、龍彦が属する「東ノ家」の方が栄一が属する「中ノ家」に対して「本家」の位置にあるのだった(See eg. 佐野眞一『渋沢家三代』、p.261ff.)。
渋沢栄一を1万円札にするには色々と議論があるようだけど、同じ渋沢一族でもこんな人なら文句は出ないので? 澁澤龍彦の伯父に当たる澁澤茂;
(前略)一高東大コースを歩みながら、なぜか東大を中途退学し、明大に入り、卒業後さる会社の面接試験で、入社後は趣味の狩猟、魚釣りを控え目にするようにいわれると、あっさり勤めを棒に振って郷里に帰り、釣道具店を開くかたわら一生を狩猟と川釣り三昧で暮らし、村の漁業組合長にまでなった。親の用意した縁談も断り、惚れた煙草屋の娘と一緒になって、深谷の煙草屋のオヤジとして一生を終えた。(p.275)