逼迫していた?

『ハフィントン・ポスト』(『朝日新聞』)の記事;


2019年04月17日 10時45分 JST
文字盤で会話するALS患者に「時間稼ぎか」と発言 埼玉県吉川市の職員
障がい福祉課は「本人ではなく代理人弁護士に対する発言」と説明しています。


文字盤使うALS患者側に「時間稼ぎか」 市職員が発言

 筋肉が徐々に縮み力がなくなる筋萎縮性側索硬化症(ALS)*1を患う43歳の男性が16日、重度訪問介護の支給を決める調査に訪れた埼玉県吉川市障がい福祉課の職員から、文字盤を用いて話すことに「時間稼ぎですか」などと言われ、精神的苦痛を受けたと、県庁で開いた会見で明らかにした。男性は市に対して抗議し、代理人弁護士は「人格毀損(きそん)だ」と批判。市は「男性に対しては言っていないが、誤解を与えたのは申し訳ない」としている。


 ALSを患う男性は吉川市の高田泰洋さん。代理人弁護士によると、1カ月50時間の重度訪問介護の支給を受けるが、介護時間数を増やそうと昨年5月から市に要望。今月12日に初めて、同課職員3人が自宅へ調査に来たという。

 レコーダーの記録などによると、職員が「寝返りは自分で出来ますか」と尋ねた際、声が出せず手足も動かない高田さんは、目の動きで会話する文字盤で回答しようとした。すると職員の1人が「時間稼ぎですか」と発言した。その場にいた代理人弁護士が抗議したが、謝罪は無かったという。高田さんは会見で文字盤を使って「ただただ悔しかった」と述べた。

 同課の加藤利明課長は発言を認めた上で、「本人ではなく代理人弁護士に対する発言。文字盤で話すことではなく、調査に至るまでの経緯など全体に対して述べたが、言葉自体が不適切だった」と説明。抗議声明に対し「今後の対応を協議し、男性に回答を早急に差し上げる」としている。(小笠原一樹

朝日新聞デジタル 2019年04月17日 08時24分)
https://www.huffingtonpost.jp/entry/als-yoshikawa_jp_5cb67d9ce4b0ffefe3b8b6f5

吉川市側の弁明だけど、文脈を逸脱しているような気がした。少なくとも、このような発話に割り込む仕方で発するべきものではないだろう。口頭の会話よりもスローである「文字盤」を使ったコミュニケーションを揶揄してプレッシャーを与えていると取られても仕方がないと思った。また、そうしなくちゃならないほど、ほんとうに時間が逼迫していたのだろうか。
See also


岩永明子*2「ALSの患者に「時間稼ぎですか?」 文字盤コミュニケーション中、市役所職員の発言に抗議」https://www.buzzfeed.com/jp/naokoiwanaga/als-bougen