谷川健一

民俗学者谷川健一*1が亡くなる。享年92歳。
『読売』の記事;


民俗学者文化功労者谷川健一さんが死去


 民俗学者文化功労者谷川健一(たにがわ・けんいち)さんが24日、死去した。92歳だった。

 熊本県生まれ。東大文学部卒。平凡社で「日本残酷物語」シリーズ*2を担当、ベストセラーに。雑誌「太陽」創刊時の編集長となったが、結核のため退社、在野の民俗学者となった。

 柳田国男折口信夫らの民俗学を発展させ、沖縄など南島の民俗に日本の古層を探るなど、豊富なフィールドワークに支えられた「谷川民俗学」を打ち立てた。1978年に「地名を守る会」を結成、81年に日本地名研究所(川崎市)を設立し、所長として歴史的な地名の保存運動にも尽力した。

 87〜96年、近畿大教授。91年の「南島文学発生論」で芸術選奨文部大臣賞。92年に南方熊楠賞。2007年、文化功労者。短歌もたしなみ、01年、「海霊・水の女」で短歌研究賞を受賞した。

 主な著書に、「青銅の神の足跡」「白鳥伝説」「日本の地名」など。
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20130824-OYT1T01180.htm

谷川さんの本で最初にはまったのは講談社学術文庫から出ていた『魔の系譜』。
魔の系譜 (講談社学術文庫)

魔の系譜 (講談社学術文庫)

青銅の神の足跡 (集英社文庫)

青銅の神の足跡 (集英社文庫)

白鳥伝説 (上) (集英社文庫)

白鳥伝説 (上) (集英社文庫)

さて、6月には弟で中国史学者の谷川道雄氏も亡くなっていた! 奇しくも!
『朝日』の記事;

京大名誉教授の谷川道雄さん死去


 谷川道雄さん(たにがわ・みちお=京都大名誉教授・東洋史)が7日、腎不全で死去、87歳。葬儀は親族で行った。喪主は妻良子(よしこ)さん。

 熊本県生まれ。中国の隋唐史などの研究で知られ、名古屋大や京都大、龍谷大などの教授を歴任した。民俗学者谷川健一さん、詩人・評論家の故・谷川雁さんは兄。著書に「隋唐帝国形成史論」「中国中世社会と共同体」など。
http://www.asahi.com/obituaries/update/0610/OSK201306100028.html

弟の谷川雁については、http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20080711/1215740635 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20120316/1331898804で間接的に言及している。