後釜は中国人?

French Uekusaと言ったら仏蘭西人は怒るか。実際仏蘭西では陰謀論が飛び交っているらしい。
既に5月18日付で、IMFはDominique Strauss-Kahn本人の声明を引用したプレス・リリース”IMF Managing Director Dominique Strauss-Kahn Resigns”*1を発表している*2
さて、飛行機の中で、


Wang Xiaotian “Chinese economist to replace Strauss-Kahn?” China Daily May 19 2011


という記事を読んでいた*3。それによると、Strauss-Kahnの後任として、Strauss-Kahnの特別顧問である中国人エコノミストZhu Minの名前が挙がっているという。ジョン・ホプキンズ大学で博士号を取得したZhuは中国人民銀行世界銀行を経て、2010年からIMF総裁特別顧問を務めている。勿論、IMF総裁はヨーロッパから出るという慣行があり、これまでIMF内部の人間が総裁に昇進するということもなかった。しかし、前者については、ヨーロッパ以外(途上国)からIMF総裁を出すべきだいう声が強くなっており、後者については総裁が「性的暴行」容疑で突如辞任するという例外的事態だということもある。Zhu Min以外に後任候補として名前が挙がっているのは、


(ヨーロッパ)
Christine Lagarde(仏蘭西財政部長)
Axel Weber(独逸中央銀行前総裁)
Klaus Regling
Peer Steinbrueck(独逸前財政部長)
(途上国)
Kemel Dervis(土耳古前財政部長)
Tharman Shanmugaratnam(シンガポール前財政長官)
Singh Ahluwalia(印度のエコノミスト
Trevor Manuel(南アフリカ前財政部長)
Augstin Carstens(墨西哥中央銀行前総裁)
Arminio Fraga(伯剌西爾中央銀行総裁)


なお、中国の中央銀行関係者は、中国人がIMF総裁になることは、”not a best choice for the country”と言っている。

*1:http://www.imf.org/external/np/sec/pr/2011/pr11187.htm

*2:Dominique Strauss-Kahnの辞任についてはhttp://d.hatena.ne.jp/wasurenaso/20110519/1305785046も参照されたし。

*3:これは辞任発表以前に書かれた記事。