カマトンカチ!

既に先月の『読売』の記事;


「口うるさい上司」社内で金づちで殴る

 上司を金づちで殴って殺害しようとしたとして、警視庁中央署が、東京都世田谷区野沢3、通信機器メーカー「ユニデン」(中央区八丁堀)の社員上野厚容疑者(47)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕していたことが31日、わかった。


 同署幹部によると、上野容疑者は30日午前8時15分頃、同社本社の階段で、上司の男性(58)の後頭部を金づちで数回殴り、全治2週間のけがを負わせた疑い。

 上野容疑者は調べに対し、「日頃から仕事のことで口うるさく言われ恨んでいた。殺そうと思い、自宅から金づちを持ってきた」と供述しているという。
(2010年3月31日13時20分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100331-OYT1T00638.htm

「全治2週間」で「殺人未遂」とはちょっと重いかなとは思うが、「後頭部」を狙ったということでは仕方ないか。それにしても、「後頭部」をやられて「全治2週間」ですんだとは、この「口うるさい上司」も悪運が強いぜとか、ゴキブリ的生命力! とか一瞬思ったのだが、彼に対する恨みというのが「上野厚容疑者」の主観的妄想にすぎないのか*1、それとも周囲の誰もがこんな目に遭ってもやはり「天罰」*2だよねと呟いてしまう程の間主観的事実性を有しているのかはわからないのだった。
それはそうと、この「上司」はハンマーで襲われたならば鎌で対抗すべきだっただろう。カマトンカチというわけだが、今度は鎌とトンカチの向きを巡って、スターリニストかトロツキストかという争いが起こることになる。

*1:普通、新聞記事ではこの類の事件においては〈逆恨み〉というバイアスがかかった言葉を使うことが多いが、この記事の記述は中立的であるといえる。

*2:See http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100220/1266635022 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100224/1266983531