CSF on 「労働」

CSF-MLへのメッセージから;


Cultural Studies Forum (CSF) 7月例会案内(3rd version)
共通テーマ: 「労働」をめぐるアクチュアリティ
 今回は、「歌の人間学」を標榜して独自の活動をされている佐藤壮広さん(学芸家・大学非常勤講師、参考〈http://www.asahi.com/national/update/0214/TKY200902130398.html
〉)と、20代前半を中心としたメンバーで労働相談、文化企画、政策研究・提言などの活動を行っているNPO法人POSSE〈http://www.npoposse.jp/〉の理事の川村遼平さん(東京大学教養学部)に御話し頂くことになっています。世代やアプローチが大きく異なる御二人ですが、むしろ世代をめぐる対立論や、雇用環境の変化か若者の価値観やライフスタイルの変化かといった単純な二項対立的な図式に収まらない形で、現在の労働(と疎外)をめぐる問題系について議論できればと思います。(文: 村井)

◇日時: 7月25日(土) 18:00開始
◇会場: 東京藝術大学千住キャンパス第一講義室
   ※アクセス〈http://www.geidai.ac.jp/access/senju.html
  
◇報告?:
 報告者: 佐藤壮広(学芸家・大学非常勤講師)
 報告題: 「非常勤ブルース〜キャンパスの中心で反貧困を叫ぶ」

◇報告?:
 報告者: 川村遼平さん(NPO法人POSSE理事、東京大学教養学部4年)
 報告題: 「POSSEの活動から感じること」

◇ディスカッサント: 山本敦久さん(上智大学

◇報告要旨
?佐藤報告:
【佐藤報告要旨】
 昨今の大学教員は、講師室ですれ違っても、もはや声さえ交わせないぐらい、自身の作業で忙しい。人と人とが向き合う場としての大学講義。講師室の中では、静かにその崩壊が始まっている。コールしたらレスポンスする。この、コールする心と体をとりもどそう。レスポンスする感覚を取り戻そう。人と人、人と自然が適切にコール&レスポンスをしていれば、社会・世界は少しずつ変わっていくはず。
 「労働現場」や「労働問題」がキャンパスの中にもあることをスルーして現代社会を語る前に、教室やキャンパスの中で、まずは非常勤講師の私自身がコールしたいと思う。そしてそれに何らかの形でレスポンスをする知性を、創り育てていきたい。今回の報告は、その一歩だ。私は決してビッグフットではない。しかしここには、ビッグイシューがある。

報告項目
1.自己紹介と♪非常勤ブルース♪
2.教育現場で希望を語るために
3.世界はコールとレスポンスで出来ている
4.痛みの声を聴く耳を育てる「歌の人間学」の実践

?川村報告
まず初めに、最近POSSEに寄せられている労働相談の傾向や若者が経験している職場の違法状態について報告します。自分が望む状況とは全くかけはなれた職場の状況に直面した若者が抱く「諦念」の背景についてお話ししたいと思います。
次に、私がPOSSEで取り組んできた活動や、学生や社会人などの若い人々がたくさん興味を持ってくれている状況について紹介します。
最後に、今後の課題として、「諦念」の蔓延する状況をいかにして乗り越えていくのか、若者の力をどうやって活かしていくのかについて議論したいと思います。