「研修生」という名の

「外国人実習生、低賃金で酷使 雇用側の不正増加」http://www.asahi.com/life/update/0817/003.html
 「時給300円、使い捨て 外国人実習生」http://www.asahi.com/life/update/0817/004.html


これって、既に10年以上前から問題になっていたのではないだろうか。記事に出てくる茨城県の農家というのも、この方面では既に〈悪名〉が高かった筈。何を今更! と思ったのだが、グラフを見てみると、21世紀に入ってからの「研修生」の伸び率は突出している。
日本側の事情はわかった。安い労働力が欲しいけれど、海外進出することができない。だったら、〈第三世界〉を呼び寄せてしまえということだ。「偽造請負」問題では日本のトップ・ブランドたる大企業が悪役だったが、こちらの方は同じ悪人であるにせよ、いじましさを感じてしまう。
わからないのだが、中国人の「研修生」が増えているということ。日本に「研修生」として来るのにもかなりのコストが要るようだ。現在の中国では、わざわざ大金を積んだり危険を冒したりしなくても、上海や北京に来れば、日本に行くよりは当然実入りも少ないが、ロー・リスク/ロー・リターンで、それなりに稼げるようにはなっている*1。また、密航が好きな福建系の人たちは同郷人のネットワークに頼る筈。だから、わざわざ日本に来て「研修生」になるのは中国のどの地方の人が多いのかというのを知りたいのだ。

*1:だから、出稼ぎ目当ての就学生は減っている筈。