東芝EMIの危機

長瀬さんの情報による。
スポニチ』の記事;


東芝EMIリストラ余波?自殺

 歌手の松任谷由実(52)宇多田ヒカル(23)らが所属する老舗レコード会社の東芝EMI(東京都港区)が大規模なリストラを実施し、関連会社の社長(51)が自殺したことが22日、分かった。理由は明らかになっていないが、英EMIグループの方針による人員削減に加え、会社の身売りも命じられて悩んでいたという。この日、都内で営まれた「しのぶ会」で同僚らは深い悲しみにくれた。

 ユーミン、宇多田、矢沢永吉ら多くの人気歌手を抱え、ザ・ビートルズやクイーンの国内販売権を持つ国内屈指の名門レーベルが揺れている。自殺したのは、東芝EMIの関連会社でCDジャケットのデザインを担当する東芝EMIデザインオフィスの社長。16日に都内の自宅で命を絶った。葬儀はごく親しい身内だけで営まれ、22日に都内で執り行われた「しのぶ会」には約70人が訪れ、早すぎる死を悼んだ。

 ジャケットデザインの製作畑一筋の職人肌。5年ほど前にデザイン部が分社化され、その後出向扱いのまま社長に就任した。アイデアマンであり「温厚でまじめ」「作業の進行が丁寧で正確」(仕事先関係者)という人柄からアーティストの信頼も厚かった。

 今年6月下旬、東芝EMIは、55%出資する英EMIグループの方針により、自社ビル2棟とその土地約1700平方メートルを売却し、全社員520人の約37%にあたる約190人を削減する大規模なリストラを実施。同社長もやむなく人員削減を行ったが、さらに7月になって会社の身売り先を探すよう命じられ「かなり疲れきっていた」(同社関係者)という。会社と、その会社のために働いてきた部下の間に立ち「つらい。もう嫌だ」とも漏らしていたという。

 東芝EMIとしては、売り上げ減による財務体質改善には不可欠だったリストラとされる。自殺との因果関係は明らかになっていないが、アーティストなど周囲にも影響を与えそうだ。
[ 2006年07月23日付 紙面記事 ]
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2006/07/23/01.html