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 承前*1

 なんばさんからレスポンスをいただいたのですけど*2、たしかにそういう解釈にplausibilityは感じます。私が書いた「ネガティヴ・フィードバックのない」状況というのは、端的に言って、誰も止める奴がいなかったということなのですけど*3。興味深いのですが、ただ、こちらの方で色々と勝手に言うというのは、それ自体で被害者の方を何重にもいたぶるということになりかねないので、ここでストップ。
 また、


彼らは合意があれば合法ってとこはわかってる。何を合意ととるか(何が世間では合意と見なされるか)が非常識(彼らの中では常識)なだけでは?
というご指摘はその通りだと思います。「もっともこのへんは裁判所の判断もかなり非常識、というか被害者に不利な判断になりがちだけど」という註記も。内田さんは、「彼らは学生たちの狭い社会の外側に「刑法」という上位規定によって規制されている社会が拡がっていることを(知識としては知っていても)、実感したことがなかったのである」とおっしゃっていますけど、誰だってそんなの「実感」していないですよ。運がいいのかどうかは知らないけれど、〈不審者〉として職務質問されたことはあっても、ぱくられたことはないですから。法学部の学生さんだって、「実感」しているかどうかあやしいと思う。「実感」しているのは、ビジネスとして「刑法」を飯の種にしている法曹・警察関係者か、目的意識的に法を越境しようとする(した)人々くらいでしょう*4
 最後に、とても真っ当な意見として、kmizusawaさんの「事件も腹立たしいがコメントも腹立たしい」*5を挙げておきます。冒頭の私の逡巡も、これを読んで、反省した結果ではあります。

*1:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060129/1138537015

*2:http://d.hatena.ne.jp/rna/20060131/p2

*3:大岡昇平の小説に、私の右手を左手が押さえるというのがありましたけれど。

*4:ホリエモンはどうよ。

*5:http://d.hatena.ne.jp/kmizusawa/20060127/p2