改正の可能性

박세회「同性愛を処罰する軍刑法、韓国政府が改定を検討」http://www.huffingtonpost.jp/2017/08/04/korea-minority_n_17673930.html


「韓国政府は、「合意による同性愛」まで処罰するようになっている軍刑法*1の改正の必要性を検討するとの立場を明かした」。あくまでも「改正の必要性を検討する」という団体。新しい文在寅政権になってからも、有罪判決が出され、同性愛行為を行った軍人が処罰されている。
さて、女性自衛官下士官)が自衛隊隊舎の自室で出産し、新生児を放置し死に至らしめたということで警察に逮捕されたという事件があった*2。警察に逮捕されたということで、自衛隊武装組織ではあっても〈軍〉ではないんだなと思った。改憲策動というのは強いが、改憲によって自衛隊が〈軍〉になったら、彼女は警察に逮捕され、送検され、裁判所で裁かれるというコースを辿るのではなく、憲兵隊に逮捕され、軍法会議で裁かれるということになるのだろう。適応される法律も一般社会の刑法ではなく、(韓国のような)「軍刑法」ということになるのだろう。そして、一般の刑法とのずれが指摘されても、政府は(韓国政府が行ったように)「軍という共同生活の特殊性を勘案し」て正当化を図ることになるのだろう。

*1:See also 허완「同性愛者の軍人を探し出すため、韓国陸軍が特別捜査 NGOが暴露」http://www.huffingtonpost.jp/2017/04/21/korea_n_16139136.html Mentioned in http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170503/1493833690

*2:See http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20170802/1501694179