「依存症になっても、人間」

岩間陽子*1「松本俊彦著『世界一やさしい依存症入門』」『毎日新聞』2021年11月20日


松本俊彦*2『世界一やさしい依存症入門』は「これまで「正常」でないものとして世の中から追い出してきたものに対して、もっと寄り添って生きていくべきだという呼びかけの書」だという。


「ダメ、ゼッタイ。」「覚せい剤やめますか、人間やめますか」など、反依存症キャンペーンのキャッチフレーズは耳に残る。松本俊彦氏はそれではダメだという。覚せい剤やっても、依存症になっても、人間だし、戻って来れるし、やり直せる、と呼びかける。
「依存症は、誰もがなりうるものだからこそ、一度なったらもう元の世界へ戻れなくなる片道切符のようなものではありません。ちゃんと引き返せるし、別の場所を目指して乗り換えることもできます」