PCR fever 2019

ハフポスト日本版編集部「中国・武漢「2019年夏〜秋時点で感染拡大」の可能性指摘。WHO報告よりも前、豪サイバーセキュリティ企業が分析」https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_615b41f7e4b0502542364002


曰く、


中国・湖北省武漢市で、早ければ2019年夏に、遅くとも秋口には猛烈な感染拡大が起きていた可能性があると、オーストラリアのサイバーセキュリティ企業が報告した。PCR検査機器の公共調達額などを分析したところ、同時期に劇的に増加していたという。

中国の公式発表などでは、最初の患者の発生は2019年12月8日、WHO報告は2020年1月3日となっている。そのため、報告書は「高程度の確証」で、WHO報告よりも前に「パンデミックが始まっていたと評価する」と結論づけている。

調査を実施したのは、オーストラリアのサイバーセキュリティ会社「Internet 2.0」。中国の入札公募プラットフォーム「采招網」*1を通じて2007年から2019年までに締結された、PCR検査機器の公共調達契約額などを調べた。

その結果、2019年には武漢科技大学や現地のCDC(疾病制御センター)などで合わせて6740万元分(約11億5000万円)の購買契約がされていて、これは過去2年分(2017年、2018年)を足し合わせた額よりも大きかった。購買契約が増加したのは「中程度の確証(medium confidence)」で2019年7月ごろとされ、武漢科技大学では9月ごろに増えていた。これは例年の季節ごとの購買傾向とは異なるという。

たしかに凄い伸びだけれど、この仮説が成立するためには時系列的な比較だけでなく、共時的な地域間の比較が必要だろう。つまり、この時期に北京や上海では全然伸びていないのに、湖北省或いは武漢市だけが突出して伸びていることが示されなければならない。


Chris Zappone “Spending on PCR tests in China soared months before first COVID-19 cases revealed: report” https://www.smh.com.au/world/asia/spending-on-pcr-tests-in-china-soared-months-before-covid-19-revealed-20211005-p58x89.html


ここでは、2019年の中国において「PCR検査機器」の需要を増大させる要因として、「アフリカ豚熱」*2の流行が指摘されている。