再生紙、要するに

白井麻美「「浅草紙」 江戸博コレクションから」『江戸東京博物館ニュース』110、p.6、2020


曰く、


浅草紙とは、江戸時代から1960年代頃まで使用されていた、現代のティッシュペーパーやトイレットペーパーにあたる「漉き返し紙」です。漉き返し紙は反故紙をほぐして再度漉きなおしたもので、当初浅草あたりで漉かれていたため、浅草紙と呼ばれています。また、その紙質が粗悪なので、「悪紙」とも呼ばれていました。浅草紙のうまれた江戸時代は、紙の生産・消費量が多くなり、漉き返し紙がさかんにつくられていました。
「浅草紙」という言葉は知らなかった。1960年代までということは、近代資本主義的な商品として成立していたということですよね。まあ、田舎の方では、1960年代或いは70年代初頭くらいまで、ほぐした古新聞を便所紙として使っていたところも少なくなかったということは知っていたけど。