野口武彦

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江戸研究の野口武彦さん死去 文芸評論家、神戸大名誉教授
6/14(金) 11:17配信


共同通信

 江戸学の深い造詣で知られた文芸評論家で神戸大名誉教授の野口武彦さん*1が9日、老衰のため死去した。86歳。

 早稲田大在学中に1960年安保闘争に参加。卒業後に東京大に入り、大学院博士課程を中退した。近世日本文学、日本思想史を専門とし、「江戸の歴史家」でサントリー学芸賞、「『源氏物語』を江戸から読む」で芸術選奨文部大臣賞を受賞。ハーバード大客員研究員なども歴任した。

 95年に阪神大震災で被災、その経験を「安政江戸地震」などの著作に生かした。

 2010年に髄膜炎脳梗塞脳出血を続けて患い、後遺症のため片手での執筆を余儀なくされたが、13年に復帰作「慶喜のカリスマ」を刊行した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/36939ca8dad39da9ef6f40a087c839587b4e3f19

野口氏の全体像というのは全然掴めていないのだけれど、その思索は(例えば)『江戸の兵学思想』や『荻生徂徠』のような儒学論と文学論を2本の柱とするものだった筈だけど、1990年代以降、(論ではなく)歴史読物の量産という方向に向かっていったように思える。その転回は1994年の『忠臣蔵』を端緒としている?See also


神戸大学野口武彦名誉教授のご逝去に際して」https://www.kobe-u.ac.jp/ja/announcement/20240624-65761/