「山脈」には「やまなみ」というルビ。
この文章の後半で言及されているのは、伊藤晃という方の『ほどくよどっこい ほころべよいしょ 暗闇に梢をのばすくにつくり 百姓は想う 天と地の間にて』という本。また、文章の結びは、「民主主義という山脈を見つめ続けよう。それがどんなに遠くとも。」
完璧な民主主義というものが、人類にはなかなか手の届かない手強いものだということはわかっていたが、それでも昔は絵に描いた餅を眺める程度には身近に感じられた気がする。今はその気配すら感じられなくなった。いくら何でももうだめだろうと思う。首相の言葉、政府の出す情報が、次第に大本営発表のように信じられなくなっては。