航海は一旦中止

井崎圭「「イエスの方舟」の娘たちは今 福岡・中洲のクラブ、38年の苦楽乗り越え幕」https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191226-00010000-nishinpc-soci


「中洲の横町、人形小路で営業するクラブ「シオンの娘」は30日、建物の老朽化を機に店を畳み、38年の歴史に幕を下ろす」。この店は「イエスの方舟*1、つまり「千石イエス」とも呼ばれた千石剛賢の弟子たちの店。現在の「ママ」は2001年に帰天した千石剛賢の三女、恵さん。


「方舟」を主宰した千石さんは、2001年に78歳で他界。妻のまさ子さん(87)が「おっちゃん」の名前とともに団体の代表を引き継いだ。

 現在のメンバーは22人。このうち独身女性12人は福岡県古賀市に建てた教会兼住居で千石さんが好きだったリスザルやコイと一緒に暮らす。

 騒動当時からのメンバーも、福岡に定着して以降に入った人もいる。両親の介護などを理由に一時的に共同生活を離れるメンバーもいるが、再び戻ってくるという。両親がメンバーで、自身も幼い頃から「方舟」に身を置く女性は「一番安心できる場所。カンガルーの袋にいるみたい」と表現する。

 「方舟」の騒動は、テレビドラマや小説など多くの作品の題材になった。それでも、恵さんは「私たちの人生を再現することは無理でしょうね」とほほえむ。

また、「来春からは福岡市東区に移り、業態を変えてカラオケダイニングを始める」という。
1970年代末期から1980年代初頭にかけて、「方舟」に対するバッシングの嵐が吹き荒れたが、(本文でも言及されているように)メディアの中では『サンデー毎日』が唯一「方舟」を擁護した。「イエスの方舟」を擁護した人としては、山口昌男寺山修司。山口先生の「方舟」論は最初『世界』に発表され、後に『文化の詩学』に収録された。
文化の詩学〈1〉 (1983年) (岩波現代選書〈79〉)

文化の詩学〈1〉 (1983年) (岩波現代選書〈79〉)