或る「コピペ」

承前*1

毎日新聞』の記事;


宇高航路休止を受けた玉野市長のコメント、岡山県知事コメントと酷似 「参考にしたことは間違いない」
11/12(火) 20:40配信毎日新聞


 高松港高松市)と宇野港岡山県玉野市)を結ぶ「宇高航路」のフェリーの運航休止を巡り、玉野市が報道各社に出した黒田晋市長のコメントの内容や書式が、岡山県知事が発表したものと酷似していた。文書を作成した同市総務課は12日、毎日新聞の取材に対し、「参考にしたことは間違いないが、全く同じではない。誤解を招いて申し訳ない」と陳謝した。

 同課によると、11日朝に「四国急行フェリー」(高松市)が国土交通省四国運輸局に12月16日からフェリーの運航を休止する届け出を提出したことを受け、昼ごろに岡山県が伊原木隆太知事のコメントを発表。玉野市ではコメントを発表する予定はなかったが、県の対応を見て黒田市長が「出したらどうか」と同課に文書の作成を指示したという。

 作業に当たった同課は、県から電子メールで送られた知事コメントをそのままコピー・アンド・ペースト(コピペ)して書式は変えず、修整・加筆したという。その後、黒田市長の確認を経て、報道各社に送られた。

 同市総務課の晋文一課長は「(2015年から)県とともに(四国急行フェリーに)財政支援をしてきたので、ある程度似ていなくてはいけないと思った」と説明し、「急いで作ったため、誤解させることになった。内容としては独自の部分もあるためコピペというわけではない」としている。【益川量平】
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191112-00000084-mai-soci

まあ、公式のコメントとか挨拶文というのはそんなものなのだろう。あまりに個性的でオリジナリティの高いコメントは、官僚としてはリスクが気になる? それから重要なことは、読み上げられることを想定した場合、手抜かりなく振り仮名を振っておくこと。例えば「云々」*2とか「市井」とか「踏襲」*3とか。
さて、地元の反応を伝える『山陽新聞』の記事;

宇高航路廃止見通し、衝撃広がる 玉野、高松市で市民、利用者ら
11/9(土) 23:50配信山陽新聞デジタル


 「一つの歴史が終わる」―。宇野港玉野市)と高松港高松市)を結ぶ宇高航路が廃止される見通しが伝えられた9日、両市の市民や利用者らに衝撃が広がった。

 宇高航路とともに発展してきた玉野、高松市宇野港に近い築港商店街の副会長・福原弘義さん(64)=玉野市築港=は「急で驚いた。子どもの頃からフェリーがあるのが当たり前だった。街のシンボルが無くなるのは残念」と話した。

 高松港周辺を散策していた男性(83)も「瀬戸大橋開通以前、高松港が船でにぎわい、海の銀座と呼ばれていたのを思い出す」と惜しんだ。

 瀬戸大橋の開通などにより、便数も利用者も減ったとはいえ、宇高航路には生活の足などとして根強い利用者がいる。宇野港で乗船待ちしていた会社員男性(47)=高松市=は毎週、単身赴任先の岡山市と自宅の間をフェリーで往復している。瀬戸大橋を通行できない小型バイクで瀬戸内海を渡るためで「何としても維持してほしい」と訴えた。

 一方で、冷静な受け止めも聞かれた。高松港からトラックで乗り込んだ運転手男性(68)=香川県三木町=は「便数減で使いにくくなっていた。廃止は仕方ないと思う」。

 2015年度以降、地元の岡山、香川県と玉野、高松市は宇高航路維持のために助成を続けてきた。伊原木隆太岡山県知事は「まだ正確に情報を把握できていない。県としては現時点ではコメントできない」と述べた。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191109-00010006-sanyo-l33

原ちゃりや自転車は瀬戸大橋を通れないので、フェリーがなくなると困るわけだ。
ただ、まだ諦めていない人たちもいる;


「宇高航路存続へ 高松市に提案書 連絡船愛好会、活性化や支援策」https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191114-00010005-sanyo-l33


ところで、「宇高」の鉄道連絡船が廃止されてからもう30年以上経つ。勿論、青函連絡船もない。考えてみれば、鉄道連絡船に乗ったことはないのだった。鉄道連絡船というのは世界の何処かにまだあるのだろうか。