「土地公」と「御嶽」

沖縄タイムス』の記事;


石垣島の聖地で「豚祭り」 台湾出身者や子孫、豚供え商売繁盛願う「土地公祭」
2019年10月15日 14:30


 台湾出身者による「土地公祭」(主催・琉球華僑総会八重山分会)がこのほど、沖縄県石垣市名蔵の名蔵御嶽で開かれた。台湾を離れて孤立気味だった人々を元気づけようと1936年から始まり、毎年開かれている。天の神と地の神である土地公へ供物をささげて収穫を感謝するとともに、家内安全や商売繁盛を願った。

 台湾移住者の子孫やゆかりのある住民をはじめ、学術研究に携わる大学教授、八重山台湾親善交流協会の伊波努会長らが参加した。豚を供物としてささげることから「豚祭り」とも言われる。

 同分会の玉木茂治会長があいさつし、焼香が始まった。

 沖縄のウチカビと似た風習もあり、台湾出身者や一般参加者らであの世のお金を焼いて台湾文化に触れた。舞台では多彩な音楽ステージが披露され、集まった人を楽しませていた。

 5年ぶりに参加した相模女子大学の岡部芳広教授は「前回よりも参加者が多く、舞台演目も多彩だった。私たちに温かく接してくれる姿に、台湾の人々のコミュニティーの頼もしさを感じた」と話した。(奥沢秀一通信員)
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/484662

Wikipediaの「城隍神」の項に曰く、

城隍神(じょうこうしん)とは、中国の民間信仰における土地の守護神である。別名は福徳正神もしくは土地公ともいう。

基本的に、都市の守護神を城隍神と呼び、それぞれ階級があり、その中でもっとも高い地位にあるのが都の守護神である城隍神であり、さらに府、州、県の順にランクづけられている。

土地の神とされるのは、その土地に縁ある人物が生前の功績により、玉皇上帝やその配下の関帝に任命されると考えられている。

土地の神の信仰が始まったのは一世紀ごろと考えられ、それ以降、戦争や災害、疫病などが起こるたびに祈りを捧げられた。

この信仰は、土地の神にも昇進や左遷もあるとされ、功績や失敗でより高い地位の土地神とされたり、低い地位の神にされたりすると考えられていた。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9F%8E%E9%9A%8D%E7%A5%9E

中国語版の「土地公」の方が詳しい*1。また、「台湾の土地公とは何か?‐土地信仰の場所と目的の謎に迫る」も参照されたい*2
「御嶽」*3というトポスで行われているのが興味深い。
また、八重山と台湾とのつながりについては、立松和平『砂糖キビ畑のまれびと』*4をマークしておく。
砂糖キビ畑のまれびと―沖縄・与那国への旅 (ちくま文庫)

砂糖キビ畑のまれびと―沖縄・与那国への旅 (ちくま文庫)