伊太利を1週間足らず旅行して*1、伊太利語のpiazza*2と日本語や中国語の広場とは意味が別だということがわかった。広場というのはまさに広い場であり、 天安門広場とか皇居前広場から想起するのはだだっ広い空き地ということである。勿論、piazzaにも空き地はある。ヴェネツィアのサン・マルコ広場(Piazza San Marco)とかフィレンツェのシニョリーア広場(Piazza della Signoria)とかはだだっ広い空き地である。しかし、広場は端的に空き地なのに対して、piazzaは様々な道の合流点としての空き地である。或いは、そこから様々な道が分岐する源。道たちの合流点としての広場という意味は今挙げたような巨大な広場よりも、そこかしこにある小さな広場で明らかだ。複数の道が合流し、道路は英語でいうところの(Yesの曲名*3にもなった)roudabout*4になり、それによって中央部に島がつくられ、花壇になっていたり銅像が建っていたりする。そのような空間がpiazzaだということになる。
Wonderous Stories-the Best of Yes
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英語では広場一般を表す言葉はない。四角い広場(square)と丸い広場(circus)。西班牙語からの外来語であるplazaが広場という意味でどれほど使われているのかは知らない。これもどうしてそうなったのか知らないのだけど、英語においてplazaはショッピング・モールという意味で使われる。中国語でも広場はショッピング・モールという意味で使われるが、西班牙系英語のplazaが香港で広東語の広場になり、さらにそれが中国大陸を北上して、今に至ると、その来歴を捏造してみたのだけど、そんなものだろうか?
*1:See https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/2019/08/30/103919
*3:See eg. 音時「Roundabout / ラウンドアバウト(Yes / イエス)1971」http://neverendingmusic.blog.jp/archives/15419271.html 「イエス「ラウンドアバウト」、40年余の時を経て再評価の熱波」https://www.barks.jp/news/?id=1000087023 https://sumita-m.hatenadiary.com/entry/20130509/1368102237
*4:日本語に訳すと、環状交差点。