大仏たち

承前*1

藤麻迪「相次ぐ災害に「大仏建立を!」の声が…そんな簡単に大仏って造れるの?」https://wpb.shueisha.co.jp/news/society/2015/10/27/55739/


2015年の記事。但し、そんな「声」が実際に起こっていたのかどうかはわからない。
「仙台大観音」、「高崎白衣大観音」、「布袋の大仏」(愛知県江南市)、「牛久大仏」といった日本各地の巨大な仏たちが紹介されている。
さて、「牛久大仏」は浄土真宗なので当然のことながら阿弥陀如来。あと、巨大な仏たちには(様々なヴァージョンの)観音菩薩が多いように思う。
ところで、罰当たりな話で申し訳ないのだけれど、如来や菩薩といった高位の仏様方は形象としてはあまり面白くないと思っている。形象として面白いのはやはり、明王や天といった仏教的ヒエラルキーの下位に属する方々だろうと思う。私見では、日本の(広義の)仏像の最高傑作は、興福寺の阿修羅と東大寺金剛力士じゃないかと思っている。だから、大仏、巨大な仏という場合、如来や菩薩ではなく、巨大な金剛力士とか巨大な不動明王だったら面白いなと思う。
また、仏は大きければいいというもんじゃないという意見もあるだろう。実際、秘仏として尊ばれてきた(いる)仏像の多くはごく小さいものだ。例えば、浅草寺の本尊。