「時価2万円相当」

『朝日』の記事;


「自分で拝むため」 仏像盗んだ疑い、自称僧侶を逮捕

2015年4月6日05時07分


 橋本署は5日、和歌山県九度山町のほこらに納められていた仏像(高さ約20センチ、時価2万円相当)を盗んだ疑いがあるとして、高野町高野山の自称僧侶、平尾光證容疑者(75)を窃盗容疑で緊急逮捕し、発表した。「自分で拝むために盗んだ」と容疑を認めているという。

 署によると、平尾容疑者は3月15日から4月5日の間に、九度山町の地区が管理する国道脇のほこらに安置されていた仏像を盗んだ疑いがある。5日午前11時10分ごろ、署員が町内をパトロールしていたところ、路上で仏像を脇に抱えて歩いている平尾容疑者を発見し、発覚したという。
http://www.asahi.com/articles/ASH455V5LH45PXLB00K.html

相当に面白い記事で、読みながら、不謹慎だと思えども、思わずくすくす笑ってしまった。
「平尾容疑者は3月15日から4月5日の間に、九度山町の地区が管理する国道脇のほこらに安置されていた仏像を盗んだ疑いがある」。幅がありすぎだろう。もし3月15日に「盗んだ」とすると、今度は何故4月5日になって、「路上」を「仏像を脇に抱えて歩いて」いたのかという疑問がある。元の「ほこら」に返しに行くところだった?
この「平尾光證容疑者」もさ、「自称僧侶」として日常的にどういう活動をしていたのかとか、さらにどういう煩悩と求道の果てに、真言宗の総本山たる「高野山*1在住の「自称僧侶」となったのかとか、知りたいという人も多いのでは?
さらに笑ってしまったのは、「仏像」が「時価2万円相当」だったということ。これが安いのか高いのかわからない。そういうことよりも、「仏像」ということなら、言及すべき情報はほかにもっとあるだろう。例えば、どんな仏様なのか。地蔵菩薩なのか観音菩薩なのか、それとも虚空蔵菩薩なのか、とか。或いは、何時頃つくられたものなのか。昭和なのか明治なのか慶応なのか元禄なのか。或いは材質。木像なのか石像なのか。またいったい、誰が「 時価2万円相当」という鑑定を下したのか。もしかして、偶々近くに『出張なんでも鑑定団』の撮影隊が来ていたのかしら? とも思ってしまった。
九度山町」というと、真田幸村が隠居していたところ。
こちらの方は「時価2万円相当」では済まないだろう。是非とも、〈時価××万円相当〉と言及してほしかった;

西国三十三所の岡寺と長谷寺 国宝など35カ所に油?

2015年4月5日01時18分


 奈良県警は4日、西国三十三所の第7番札所・岡寺(奈良県明日香村)と第8番札所・長谷寺(はせでら)(同県桜井市)で、国宝と国重要文化財の建物6棟を含む計18棟の建物に油のような液体の痕が見つかったと発表した。痕は少なくとも35カ所あり、文化財保護法違反などの疑いで捜査している。

 県警によると、3月28日正午ごろ、岡寺の本堂(県指定文化財)の入り口付近の床に、長さ1メートルにわたって油のような液体がついているのを寺の職員が発見。翌日午前7時40分ごろには、重文の仁王門など新たに6棟で液体の痕を見つけた。仁王門では、柵の付け根に数滴の痕があった。

 今月4日に岡寺から連絡を受けた長谷寺が点検したところ、国宝の本堂、重文の仁王門や登廊(のぼりろう)など11棟で液体の痕を発見。本堂では柱や壁に最大長さ60センチにわたり油のような液体が斑点状にかかっていたという。
http://www.asahi.com/articles/ASH446G43H44POMB011.html