拒絶されたものは

子どもと悪 (今ここに生きる子ども)

子どもと悪 (今ここに生きる子ども)

河合隼雄『子どもと悪』*1で、ロナルド・レーガンの娘、パティ・デイヴィスの回想録『わが娘を愛せなかった大統領へ――虐待されたトラウマを癒すまで』が取り上げられている(p.203ff.)。彼女は母親のナンシー・レーガン*2に殴られ続けていた。しかし、彼女が拒絶したのは直接的に虐待をした母親ではなく、父親のロナルドだった。彼女はレーガンという父方の姓を名乗るのを拒否して、母方のデイヴィスという姓を名乗っている。父親は彼女が母親の暴力を訴える度に、嘘をつくなと彼女を否定した(p.206、p.207)。