『朝日新聞』の記事;
OCNで通信障害、一時ネット接続しにくく NTTコム2017年8月25日14時22分
NTTコミュニケーションズのインターネット接続サービス「OCN」で25日午後0時15分ごろ、ネットが接続しにくくなる通信障害が起きた。同社は同45分に復旧したとしている。国内と海外のサーバーなどとをつなぐ通信に障害が起きたとみられ、同社が詳しい原因を調べている。
OCNは国内最大のネット接続サービスで、個人会員は767万人、法人の契約は約48万。各企業の利用者向けサービスなどにも影響が出た可能性がある。
http://www.asahi.com/articles/ASK8T4PY5K8TULFA00Y.html
グーグル引き金? 大規模ネット障害、装置で誤配信か2017年8月25日19時08分
25日正午過ぎ、NTTコミュニケーションズが提供する「OCN」などのインターネット接続サービスでネットに接続しにくくなる通信障害が国内各地で起きた。そのきっかけは、米IT大手グーグルの装置で起きた情報の誤配信とみられ、JR東日本の「モバイルスイカ」などのサービスも一時つながりにくくなった。
NTTコムのネット接続サービス「OCN」では25日午後0時22分ごろから多くの利用者がネットに接続できなくなり、同45分に復旧した。OCNは個人の契約が約767万件、法人契約が約48万件ある国内最大手。KDDIでも午後0時24分ごろからネット接続が不安定になった。同39分に大半が復旧したが、一部ではその後も影響が残った。
楽天証券は午後0時30分ごろから同3時50分までネットを通じた売買ができなくなったほか、フリマアプリの「メルカリ」がサービスを約1時間半停止。通信アプリの「LINE」でも、一部のサービスが約1時間半不安定になったという。
ネット情報は世界中の事業者の通信網を経由して流れている。経路は通常約65万通りで、ルーターという装置が最新の経路情報を送り合っている。25日の障害は、グーグルが誤った経路情報を7万超配信したのが引き金だったとみられる。誤った情報の大半はOCNに関するもので、OCNの通信網は一時非常につながりにくくなった。あおりで他社でも長時間にわたって接続が不安定になった可能性がある。
http://www.asahi.com/articles/ASK8T5JYRK8TULFA01Z.html
グーグルが謝罪 大規模ネット障害、装置の誤操作が原因編集委員・須藤龍也
2017年8月26日18時32分
日本国内の複数のインターネット接続サービスが25日、相次いでつながりにくくなった大規模な通信障害で、米IT大手グーグルは26日、朝日新聞の取材に、同社の通信装置の誤操作が原因と認め、謝罪した。今後再発防止に取り組むという。
通信障害は25日午後0時22分ごろ、国内最大手のネット接続サービスでNTTコミュニケーションズが提供する「OCN」に接続できなくなり、KDDIでもほぼ同時刻から接続が不安定になるなどした。
いずれも同日午後1時までには復旧したが、楽天証券やフリマアプリの「メルカリ」、通信アプリの「LINE」など大手ネットサービスが数時間にわたりつながりにくくなった。
通信事業者の調査で、障害発生の直前にグーグル社が発信したネット回線の接続経路に関する情報に、誤操作により間違った内容が含まれていたことが原因とわかった。グーグル社は「ネットワークの誤設定により障害が発生し、8分以内に正しい情報に修正した。ご不便、ご心配をおかけしたことをおわびする」としている。(編集委員・須藤龍也)
http://www.asahi.com/articles/ASK8V53PVK8VULZU001.html
大規模ネット障害、なぜ起きた?ネット社会の脆さ表面化編集委員・須藤龍也
2017年8月25日20時48分
世界中を網の目のような回線でつなぐインターネットは、各地で情報をやりとりするネット事業者のサーバーまでの「道案内」を担う経路情報によって支えられている。情報は各事業者が持ち合い、経路に変更があると伝え合う仕組みで、ネットの根幹にあたる。
今回の障害では、主にOCNに関する間違った経路情報が出回り、OCNの利用者の多くに通信が届かなくなった。影響は大きく、ネット社会の思わぬ脆(もろ)さが表面化した。
今回の情報の配信元とされるのは、米IT大手グーグルが管理する通信制御装置だと、複数の通信事業者の幹部は指摘する。この装置が、グーグルのサーバーに関する正規の経路情報とともに、大量の誤った情報を伝えてきたという。その量は、全体で65万通り以上ある経路情報の約1割にのぼり、通信事業者幹部は「(誤った配信で)これだけの規模は経験がない」という。
実はこれまでも、間違った情報の配信は事業者の操作ミスでたびたび起きており、そのつど修正されている。同幹部は「今回もミスの可能性が高い」と指摘する。(編集委員・須藤龍也)
http://www.asahi.com/articles/ASK8T6QZ0K8TULZU00T.html