「私の人生すべてを壊された」

朝日新聞』の記事;


愛知の中3男子が飛び降り自殺 グランフロント大阪

2017年2月11日02時14分

 愛知県一宮市教育委員会は10日、市立浅井中学校3年の男子生徒(14)が6日夜に大阪市内で自殺したと発表した。市教委は「生徒が思い悩んでいたことに気付かなかった」と説明。一方、遺族側は「学校に改善をずっとお願いしていた」と主張している。

 市教委の説明では、男子生徒は6日午後11時40分ごろ、大阪市北区のJR大阪駅前にある商業施設「グランフロント大阪」の7階から飛び降りたとされる。8日に大阪府警から浅井中に連絡があったという。

 市教委は10日夜、「適切な対応ができなかったことは誠に申し訳なく、強く責任を感じている」。中野和雄教育長も「遺族の意向で、これ以上はお答えできない」とコメントした。

 生徒の遺族は朝日新聞の取材に対し、「昨年から両親が何度も学校に足を運び、改善をお願いし続けてきた」と明かし、生徒が悩んでいたことは学校側も把握していたはず、と指摘している。

 遺族や捜査関係者によると、男子生徒は「自殺する」との趣旨を家族に伝えて家を出て、行方がわからなくなっていた。その直前、友人に携帯用ゲーム機を預けた。メモ機能を使った遺書が残されており、教師との関係で悩んでいたといった内容も記されていたという。

 浅井中は全校生徒約600人。そのうち3年生は5クラスで計約200人。市教委は、カウンセラーを配置して生徒の心のケアにあたる。
http://www.asahi.com/articles/ASK2B6CXRK2BOIPE02D.html

実は「遺書」は「教師との関係で悩んでいたといった内容」では済まないものだったらしいのだ。
NTVの報道;

「担任に人生を…」男子中学生が自殺 大阪

2017年2月12日 2時29分

日テレNEWS24


 一宮市教育委員会によると、今月6日、市内の浅井中学校に通う3年生の男子生徒(14)が、遺言を記したゲーム機を友人に託したのち、大阪駅にあるビルから飛び降り自殺したと発表した。

 遺言には「担任によって私の人生すべてを壊された」と書かれていたという。

 市教委は10日、「死を選ぶまでに思い悩んでいたことに気付かなかった」といったん発表した。

 しかし、遺族から去年の10月には学校に相談していたと指摘されたのを受け、11日、「気付かなかったという表現は、適切ではなかった」として訂正した。

 学校は、担任の教諭(47)を自宅謹慎処分にした。

 また、市は第三者委員会を設置し、原因の究明に努めるとしている。
http://news.livedoor.com/article/detail/12662244/

『読売新聞』の記事;

自殺中3 担任に不信感 一宮市教委謝罪
2017年02月12日


 愛知県一宮市の市立中学校に通う3年生の男子生徒(14)が飛び降り自殺した問題で、市教育委員会は11日、記者会見を開き、男子生徒が自殺した要因の一つに担任と学校に対する不信感があったとして、謝罪した。また、自殺に至った経緯を調査したり、学校の対応を検証したりする第三者委員会の設置に向けた準備を始めたことを明らかにした。

 男子生徒は今月6日夜、大阪市のJR大阪駅前のビル7階から飛び降り、亡くなった。市教委によると、男子生徒は、昨年秋の体育祭で手を負傷した際の対応や同級生らに対する態度などを巡り、担任の40歳代の男性教諭に不信感を抱いていた。このため、学校側は朝の会などを別の教諭に任せ、男子生徒が男性教諭の授業を受けずに済むようにしていたという。

 一方、男子生徒が自分の携帯ゲーム機に、男性教諭に人生を壊されたなどとして、「私などが生きていても誰も必要としないでしょう」とするメモを残していたことも判明。男子生徒はゲーム機を友人に預けていた。男性教諭は、市教委の聞き取りに「とてもつらい」と話しているが、男子生徒との間に何があったのかについては、はっきりしていない。男性教諭は9日から自宅謹慎しているという。

 市教委の中野和雄教育長は、第三者委員会を設置する考えを示したうえで、「生徒の命を守れず、誠に申し訳ない。担任と学校の責任については今後調査し、厳正に対処する」と話した。
http://www.yomiuri.co.jp/chubu/news/20170212-OYTNT50000.html

「担任によって私の人生すべてを壊された」というのが真だとしたら、相当の仕打ちを受けたということだ。自分の女を寝取られたりしたらかなりのダメージだろうけど、それでも「人生すべて」は壊れないだろう。それ以上のこと。ただ、「男子生徒は、昨年秋の体育祭で手を負傷した際の対応や同級生らに対する態度などを巡り、担任の40歳代の男性教諭に不信感を抱いていた」という記述と「担任によって私の人生すべてを壊された」というのとはギャップがありすぎ。まあ、内申書の関係もあって、中学3年生には教師との権力関係がよりシヴィアに映るということは以前からあったと思う。実際、「担任」と「男子生徒」のほかに「同級生」も関わっているようなので、この「担任」が極悪のトンデモ教師なのか、逆にとんでもない冤罪に巻き込まれた寧ろ被害者なのかは、ほかの生徒や教師の証言によって、孰れは自ずと明らかになるのかも知れない。
また、疑問に思ったのは時期の問題。何故この時期に自殺しなければいけないの? ここまで耐えて来て、もうそろそろ高校入試があって、来月は卒業式。卒業式の後、お礼参り*1ということで、「担任」をぼこって、バイバイすればいいじゃん、と思ってしまう。