危機に立つシャラポワ

Les Carpenter “Maria Sharapova provisionally banned from tennis after revealing failed drugs test” http://www.theguardian.com/sport/2016/mar/07/maria-sharapova-failed-drugs-test-australian-open-2016-tennis
Jessica Elgot “Nike and Tag Heuer cut ties with Maria Sharapovahttp://www.theguardian.com/sport/2016/mar/08/nike-and-tag-heuer-cut-ties-with-maria-sharapova
Guardian sport “What is meldonium and why did Maria Sharapova use it?” http://www.theguardian.com/sport/2016/mar/08/meldonium-maria-sharapova-failed-drugs-test


露西亜人テニス・プレイヤーのマリア・シャラポワが濠太剌利オープンに向けた薬物検査で陽性が出ていたことを認めた。問題となったのは meldoniumという薬物。これは元々狭心症心不全による血行不良の治療薬としてラトヴィアで開発された。血流を活発化させることで筋肉への酸素の供給を増大させる。この薬は露西亜を含む旧蘇聯圏でしか流通していない。昨年9月、世界反ドーピング機関*1によって、今年1月1日付けで禁止薬物となることが決定された。シャラポワは体調不良に悩み始めた10年前から meldoniumを服用していたという。彼女は暫定的な出場停止処分を受けているが、今後4年間の出場停止処分が下される可能性がある。ナイキやタグ・ホイヤーなどのスポンサーは既に彼女との関係を停止している。
テニスを巡っては、1月にトップ・プレイヤーたちの八百長疑惑が暴露されている*2
ドーピング問題は日本にとっても他人事で済まされる問題ではないが、清原和博問題*3にしても、世間の論調は清原の人格に問題を還元するか、野球少年の夢を壊すなみたいなセンティメンタリズムに流れるのが多く、それをドーピングの問題として捉えるというのは少ないように思える。しかし、清原がシャブに手を染めた頃、野球はまだオリンピック種目だったのだ。
さて、野球界の話題は「覚醒剤」から「野球賭博」に(再び)戻っているようだ。
スポニチ』の記事;


なぜ今発覚…高木京 球団調査に作り話、当初は「名前貸しただけ」


 巨人は8日、都内で記者会見を開き、高木京介投手(26)が野球賭博に関与したと発表した。

 球団が発表した文書によると、2月29日に週刊文春文藝春秋)から球団職員に高木京の野球賭博関与を示唆する取材があり、それを受けて球団は翌日の今月1日から同選手に対してあらためて調査を行った。

 当初、高木京は「笠原(将生元投手)に名前を貸していただけで、笠原が自分の名前を使って野球賭博をしていた」と関与を否定していたが、これは笠原元投手と野球賭博常習者から持ちかけられた作り話であることをこの日認めた。

 このため球団は外部の弁護士に依頼して事実関係を確認した結果、高木京は2014年シーズンに3、4回、計8、9試合を対象に現金を賭けていた事実を認めた。

 球団は一両日中に資料を添え、文書でコミッショナーに告発する。

 ◆高木 京介(たかぎ・きょうすけ)1989年(平元)9月5日、石川県生まれの26歳。星稜から国学院大を経て2011年のドラフト4位で巨人に入団。左の中継ぎとして昨年は33試合に登板、これまで139試合に登板し6勝0敗1セーブを記録、史上最長の初登板から連続黒星なしを継続中。1メートル83、86キロ。左投げ左打ち。
[ 2016年3月8日 20:21 ]
http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2016/03/08/kiji/K20160308012179620.html

ナベツネの〈引退〉というおまけ;

巨人・渡辺最高顧問ら引責辞任へ 4人目野球賭博発覚で信用失墜


 プロ野球巨人の久保博球団社長は8日、東京・大手町の読売新聞本社で記者会見し、高木京介投手(26)が野球賭博に関与していたと発表した。

 巨人は昨年、3選手が野球賭博に関与したことが発覚し、熊崎勝彦コミッショナーから無期失格処分を受け、契約解除となった。4人目の関与発覚で信用をさらに失墜させることになった。渡辺恒雄球団最高顧問(89)と白石興二郎オーナー(69)、桃井恒和球団会長(69)は後任が決まり次第引責辞任するとした。

 高木京投手は8日付で謹慎処分となり、最終的な処分は日本野球機構(NPB)に委ねられる。久保社長は「うみを完全に出し切れていなかった。今後はうみを全て出し切り、信頼回復のために心血を注ぐ所存」と話した。
[ 2016年3月8日 23:12 ]
http://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2016/03/08/kiji/K20160308012181970.html