「わからない」と「不快」

小笠原敦「正直わからない…カタカナ語1位は」http://r25.yahoo.co.jp/fushigi/wxr_detail/?id=20160108-00046897-r25


6位にランク・インしている「ハレーション」を除けば、どうして「わからない」のか「正直わからない」。「ハレーション」というので先ず想起するのは写真で強い光の周囲がぼけるという現象であって、「他に影響を及ぼすこと」という派生的な意味に辿り着くまでにはちょっと時間がかかった。こういうことをいうのは何も俺は言葉を知っているぞ! と自慢したいとか、最近の若い衆は無学だなと優越感に浸りたいとかのためではない*1。『R25』では、昨年の7月に笹林司「日本語で言え!不快カタカナ語1位」という記事を載せている*2。奇妙なことに、「不快」な「カタカナ語」と「わからない」「カタカナ語」というのは殆ど重複していないのだ。どちらにも登場するのは「コミットメント」と「コンセンサス」だけ。また、「不快」の方にランク・インしている言葉の方が難易度が高く、日常的な馴染みも少ないような気がする。例えば「シナジー」とか。
カタカナ語」が多く使われるのは糸井重里謂うところの「オトナ語」であろう(cf.『オトナ語の謎』*3)。要するに、ここに表されているのは、20代・30代の大人による「オトナ」への違和感ということになるのだろうか。

オトナ語の謎。 (新潮文庫)

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