『ジェイン・オースティンの読書会』

ジェイン・オースティンの読書会 (ちくま文庫)

ジェイン・オースティンの読書会 (ちくま文庫)

カレン・ジョイ・ファウラーの『ジェイン・オースティンの読書会*1を読了したのは数週間前のこと。6人の米国人がジェイン・オースティンの6冊の小説を1か月に1冊ずつ読んでいく、というのが一応のストーリー。一応と書いたのは、そのうち2回ほどは読書会が開催されないからである。登場人物たちがその月のテキストについて語るとともに、読書会のホストを務める人のライフ・ヒストリーが語られる。ジェイン・オースティンに詳しい人は登場人物の履歴とオースティンの作品との関係を巡ってインターテクスチュアルに愉しめるのだろう。オースティンの作品について全然詳しくない私も、各人の身の上話は物語として十分に愉しめた。そして、「エピローグ」におけるまさかというかやっぱりという感じのハッピー・エンディング。さらに、附録として「読者のためのガイド」。これはオースティンの全小説の解説、現代に至るオースティンを巡る言説の抜粋、読書会参加者たちによる追加の質問を含む。
See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090801/1249104935 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20130925/1380072672