村上春樹『意味がなければスイングはない』

意味がなければスイングはない (文春文庫)

意味がなければスイングはない (文春文庫)

村上春樹の音楽論集、『意味がなければスイングはない』を数日前に読了。
取り敢えず目次を写しておく;


シダー・ウォルトン 強靱な文体を持ったマイナー・ポエト
ブライアン・ウィルソン 南カリフォルニア神話の喪失と再生
シューベルトピアノソナタ第十七番ニ長調」D850 ソフトな混沌の今日性
スタン・ゲッツの闇の時代 1953-54
ブルース・スプリングスティーンと彼のアメリ
ゼルキンルービンシュタイン 二人のピアニスト
ウィントン・マルサリスの音楽はなぜ(どのように)退屈なのか?
スガシカオの柔らかなカオス
日曜日の朝のフランシス・プーランク
国民詩人としてのウディー・ガスリー


あとがき
参考文献

本からの抜き書きなどは後日にするつもりだったのだが、「あとがき」からちょっと写しておく;

言い訳をするのではないが、音楽について感じたことを文章のかたちに変えるのは、簡単なことではない。それは食べたものの味を、言語的に正確に表現することの難しさに似ているかもしれない。感じたことをいったん崩し、ばらばらにし、それを別の観点から再構築することによってしか、感覚の骨幹は伝達できない。(後略)(pp.330-331)