ナルシスの呪い?

『読売』の記事;


ニラと間違えてスイセンを卵とじに…5人搬送


 20日午前8時15分頃、北海道旭川市神楽岡の自営業男性(60)から「家族がニラと誤ってスイセンを食べて食中毒を起こした」と119番があった。

 旭川東署と旭川市保健所の発表では、嘔吐(おうと)や下痢の症状を訴えたのは男性と母(84)、妻(47)、長男(12)、長女(9)の一家5人。全員病院に運ばれたが軽症で、快方に向かっている。

 一家は同日朝、庭で採取したニラを市販のニラと交ぜて卵とじにし、朝食で食べており、一緒に栽培していたスイセンの葉が交ざっていたらしい。

 同保健所によると、スイセンの葉はニラに似ており、春になると誤って食べる事故が全国で起きているという。
(2012年5月20日21時05分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120520-OYT1T00382.htm

形は似ているといっても、臭いは全然違うのでは?
水仙の毒性については


http://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/poison/higher_det_09.html
http://www.drugsinfo.jp/2008/04/07-213517
http://www.e-yakusou.com/sou/sou243.htm


最初に挙げた厚生労働省の資料では、やはり


葉はニラ、ノビルによく似ているため間違えやすい。鱗茎はタマネギと間違えやすい。ニラとの区別は臭いをかげばすぐにわかる。ニラは強烈な臭いを放つ。
と、「臭い」に注目している。3つ目のものはそもそも薬草についてのサイトであり、水仙の「薬効」について詳しい。またその有毒成分も「薬効」があるらしい。
これはナルシスの呪いだろうか。そういえば、narcissusはnarcotics(麻酔薬)に似ているが、どちらも希臘語のnarke(麻痺)を語源とするのだった。
See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20101213/1292269811

また『読売』の記事;


青酸カリの850倍超…猛毒タコ北上?確認次々


 強力な神経毒テトロドトキシンを持つヒョウモンダコが4月上旬、熊本県天草市有明町の海岸で見つかった。

 かまれると死に至る場合もある危険生物。県水産研究センター(上天草市)への持ち込みは2例目だが、天草地方では近年、網にかかったとの情報が相次いでおり、県は漁や海水浴時の注意を呼びかけている。

 ヒョウモンダコは体長約10センチほど。テトロドトキシンは唾液に含まれ、動脈などをかまれると、脳へ回り、めまいや呼吸困難を引き起こす。青酸カリの850〜1000倍の強さがあり、成人の場合、2ミリ・グラム前後が致死量。実際、オーストラリアで死亡例がある。

 県水産研究センターによると、今回見つかった場所は上津浦(こうつうら)地区の海岸。4月9日、磯遊びをしていた周辺住民が見つけ、同11日に死んだ状態でセンターに届けた。体長9・2センチ、8・7グラムの成体だった。

 天草地方では10年ほど前から、「漁の網にかかった」といった話が出ていた。2010年4月には芦北町のタコつぼ漁師が捕獲し、センターに持ち込んだ。これが県内最初の確認例になった。本来は沖縄など南方の生物だが、2009年から10年にかけて福岡、長崎など九州北部で相次いで目撃されている。(井手祥雄)


 ◆ヒョウモンダコ=マダコ科ヒョウモンダコ属。インドネシア、沖縄など西太平洋の熱帯・亜熱帯海域の岩礁や、砂と小石が混じる浅瀬に生息する。普段の体の色は岩場など周辺と同化させている。棒などで刺激を与えると、全体的に黄色になり、青い輪状の模様も浮かび上がる。その模様がヒョウ柄に見えることから命名された。
(2012年5月20日12時11分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20120520-OYT1T00225.htm

橋下徹が「ヒョウモンダコ」に噛まれたならば〈横山ノックの呪い〉といえるかも知れないが、残念ながら天草と大阪は離れすぎ。