http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20110825/1314210338に関係するか。
エリック・ホッファーの『現代という時代の気質』を久々に捲っていたら*1、第五章「自然の回復」に以下のような一節があった;
自然とのたたかいの重大な特徴はその循環性である。勝利と敗北はたがいに浸透しあう。人間がまさにその究極の目標に手が届きそうにみえるとき、彼は自分がわなにかけられているのを発見することがあるのだ。わなや落し穴はいたるところに仕掛けてあり、自然は思いもよらぬ方角から打ちかえしてくる。ごく最近の例は原子の核分裂である。人間は自然の金庫を破壊したが、実は病気や悲歎や悪鬼の入ったパンドラの箱を壊して、全滅をもたらす有毒なきのこ雲を放ってしまったことに気づいたのである。(p.99)
- 作者: エリック・ホッファー,柄谷行人
- 出版社/メーカー: 晶文社
- 発売日: 2002/11
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