承前*1
国母さんは惜しくも8位であったようだが。
先ず〈国母問題〉について気になった記事をマークだけしておく;
http://www.taro.org/2010/02/post-716.php
http://d.hatena.ne.jp/muffdiving/20100216/1266252634
http://d.hatena.ne.jp/washburn1975/20100215
http://blog.livedoor.jp/augustoparty/archives/51400071.html
http://d.hatena.ne.jp/ookamu/20100213/p2
http://esquire.air-nifty.com/blog/2010/02/post-c213.html
さて、『産経』の福島保という人のコラム;
〈生活指導教師の目線〉見っけ! ということなのだが。
【古往今来】「腰パン」が日常になる日
2010.2.17 11:17
バンクーバー五輪のスノーボード・ハーフパイプ日本代表、国母(こくぼ)和宏選手(21)=東海大=の「服装の乱れ」が物議を醸し、国母選手と監督、コーチが12日行われた開会式の参加を辞退する騒ぎへと発展した。
シャツを外に出し、ネクタイを緩め、ズボンをずり下げた格好は、彼ら一流のファッションなのだ。しかし、日本選手団として公式のウエアを身につけたら、それは許されない。日本オリンピック委員会(JOC)が、2度の会見で国母選手に謝罪させ、競技出場で事態を収拾したのはとりあえず正解だろう。
このニュースで、すぐ思い浮かべたのが、毎日のように電車の中で見かける高校生たちの“腰パン”だ。制服の前をはだけ、ネクタイを緩め、ズボンはずり落ちている。
“腰パン”の高校生が増えてきたのは、ここ数年だ。公立、私立を問わず多くの高校は校則で制服(スタイル)を決めている。本来、生徒個人のファッションは校則によって押さえつけられ、出る幕はないはずだ。かつては服装や髪は風紀担当の教諭が厳しくチェックした。家でも周りの大人たちも辛抱強く、注意し指導した。
しかし、いまや親も学校も「いじめ」や「不登校」には注意を払っても、服装の乱れは見て見ぬふりをする。世の中全体が服装に関しては大目に見るようになった。電車の“腰パン生徒”を注意する者など皆無だ。街にあふれる“腰パン”の高校生はファッションとしての風景となった。
http://sankei.jp.msn.com/vancouver2010/news/100217/oaf1002171119011-n1.htm“腰パン”の国母選手は突然出てきたわけではない。数年前から大量に生まれていた“腰パン高校生”の延長線上の一人だと思う。今も予備軍は続々生まれている。
スノーボード・ハーフパイプは、競技そのものが遊び感覚のノリと“腰パン”のファッション性を色濃く持っている。国母選手は、今回なぜ大騒ぎになったか、本当のところは理解していないかもしれない。五輪選手の服装の乱れは、思ったより根っこは深い。見慣れた風景の中に問題の本質が潜んでいるような気がする。
(福島保)
http://sankei.jp.msn.com/vancouver2010/news/100217/oaf1002171119011-n2.htm
「腰パン」の一般化、或いは「五輪選手の服装の乱れ」の「根っこ」というのは実は〈ヤンキー文化〉の衰退だろう*2。ヤンキー・ファッションの定番は長ランにボンタン、ヘア・スタイルはリーゼント(剃り込み付き)。このファッションはかなり敷居が高く、下手にそんな恰好をすれば本物のヤンキーにガンをつけられたり、(ヤンキーよりも怖い)やくざに目をつけられたりするリスクがあった。福島のコラムを読んでいて、1980年代、ヤンキー*3と教師が正面対決した時代、(例えば)『BE-BOP-HIGHSCHOOL』の世界へのノスタルジアを読み取るというのは間違っているだろうか。
BE―BOP―HIGHSCHOOL(1) (ヤンマガKCスペシャル)
- 作者: きうちかずひろ
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1984/03/15
- メディア: コミック
- クリック: 123回
- この商品を含むブログ (4件) を見る
ところで、国母さんがネクタイを緩めないで、鉢巻みたいに頭に巻いていたら、これほどのバッシングは起きなかったかも。それは殆どステレオタイプ化された日本サラリーマンのファッションだと言えるからだ。
*1:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100213/1266069745 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100216/1266287922
*2:See eg. http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20090702/1246567126
*3:その頃、「ヤンキー」はまだ関西弁にすぎなかった。
*4:「ファッション」の意味については、例えばhttp://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20060312/1142190612 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070507/1178561806を参照のこと。