http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20091212/1260650699やhttp://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20100104/1262578368に関係する。
http://d.hatena.ne.jp/tikani_nemuru_M/20100116/1263641297
雲南に行く直前に読んだ。今頃になって反応。
やねごんのひらがな分かち書きなんだけど、とりあえず本人の言うように馴れの問題はあるとしても、やはり漢字仮名交じり文よりは、読む速度が落ちるものであることは確かなことのように思えるのですにゃ。漢字のような表意文字における読み手の認識の速度の優位性はあるのではにゃーのか。ひらがな分かち書きに馴れてにゃー人は、さらに読む速度が落ちるでしょうにゃ。で、読む速度が落ちると、どうしてもテキストが身体性を獲得してしまう。
先ず、ここでいう「身体性」というのがよくわからない。ヴァルター・ベンヤミンが「複製技術時代における藝術作品」でいう意味での「アウラ」のことかと思ったが、それとも違うようだ。「アウラ」は寧ろ一回性に関連する。
やねごんの文に読みづらいと文句をいってくるヒトの多くは、この身体性にひっかかっているのではにゃーかと僕はヤブニラミしておりますにゃ。というのも
まさに僕自身が、この身体性にひっかかってやねごんの文を読むにあたって抵抗(=よみにくさ)を感じているからなんだけどにゃ。
あえて失礼なことをいうと、やねごんのひらがな分かち書きの文があまり上達しにゃーのは、この速度の遅さというか身体性というか、そういう部分についてやねごんの親和性が高いからではにゃーかと思ったりしていますにゃ。酒が入っているのでさらに言えば、id:hituzinosanpoとかid:toledとか、ブログでひらがな分かち書きをしているヒトには共通してこの速度感覚というか身体性の感覚があるのではにゃーかと感じていますにゃ。

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さて、「デリダの「音声中心主義批判[批判]」というのはこの身体性のことではにゃーかと読みもせずに勝手に思っているんだけどにゃー」。これについては、コメント欄の「普通、デリダのロゴス中心主義は、シニフィアンに優越するシニフィエを措定することで必然的に生ずるところのシニフィエに意味を与える超越論的シニフィエ、即ち「規約された公理系」に対する論駁と理解されています」というthe_end-of_the-worldという人*1の意見*2が正しいように思える。デリダのグラマトロジーというかパロール中心主義批判(Of Grammatology)というのは、『声と現象』におけるフッサール『論理学研究』批判と密接に関係しているものであり、フッサール/デリダ問題、「現前の形而上学」批判の文脈で理解されるべきだろう。この問題については、現象学的還元の延長に「グラマトロジー的還元」を設定するJohn D. Caputo神父の”The Economy of Signs in Husserl and Derrida: From Uselessness to Full Employment”(in John Sallis [ed.] Deconstruction and Philosophy, pp.99-113)をマークしておく。

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