承前*1
http://d.hatena.ne.jp/apesnotmonkeys/20091117/p1
小沢一郎の宗教に関する発言を巡って;
最初の段落に関しては、〈ポストモダン〉或いは〈ニューアカ〉といわれた現象内部での浅田彰と中沢新一の対立、浅田彰の〈マンダラをぶち破れ〉という批判をマークしておく。因みに、1980年代後半に中沢氏は急速に梅原猛に接近した。そういえば、中沢、梅原、そして吉本隆明の共著『日本人は思想したか』も出ていた。さらに後の話だけれども。
「西洋文明は行き詰まってる、これからは東洋(日本)文明」的な夜郎自大は「近代の超克」論にも、日本でのポスト・モダンの流行にも伴っていたのではないか。それから「あらゆるものを受け入れ」というのを無批判に肯定しているのも気になる。この点に関する丸山眞男の問題提起はいまでも意味をもっていると私は思う。
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そもそも仏教は〈空の思想〉によって自らの言葉の中にビルトインしているわけだが、仏教の中でも〈行の宗教〉という性質が最も強い真言宗に向かって、あの発言をしてしまったことが痛いといえば痛い。
*1:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20091112/1257968688 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20091116/1258303097
*2:See eg. http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20091026/1256526561
*3:http://www.guardian.co.uk/print/0,3858,5259900-103677,00.html See also http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20050818 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070822/1187751553
*4:practiceには実践という意味と同時に慣行という意味があることに注意!