http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20090418/1240039893にて知る。
古寺多見さんの文章も引用しておこう;
訃報 上坂冬子さん78歳=ノンフィクション作家
4月17日15時39分配信 毎日新聞
保守派の論客として知られたノンフィクション作家の上坂冬子(かみさか・ふゆこ<本名・丹羽ヨシコ=にわ・よしこ>)さんが14日午前9時50分、肝不全のため東京都内の病院で死去した。78歳。葬儀は近親者で済ませた。喪主は弟徹(とおる)さん。東京都生まれ。高校卒業後、トヨタ自動車工業(現トヨタ自動車)に入社。1959年、「職場の群像」で第1回思想の科学新人賞を受賞し、文筆活動に入った。戦争によって深い傷を負った人たちを丹念に取材し、「生体解剖−九州大学医学部事件」(79年)、「巣鴨プリズン13号鉄扉」(81年)、「慶州ナザレ園 忘れられた日本人妻たち」(82年)などのノンフィクションを発表。93年、菊池寛賞を受賞した。
率直な発言で知られ、「東京裁判は不公正。戦犯の汚名返上を」「間尺に合わない憲法は廃棄すべきだ」などと訴えた。91年、元従軍慰安婦の韓国人女性が日本政府を相手取って訴訟を起こした際には「法的決着は付いている」と反論。また、北方領土返還を求め、04年に国後島の泊村へ本籍を移した。夫婦別姓にも反対を表明していた。
昨秋、がんが再発して入院。雑誌「SAPIO」に闘病記を連載中だった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090417-00000014-maip-soci
ひとつ付け加えれば、記事にも「第1回思想の科学新人賞」とあるように、彼女も相対的に左のポジションから出発したということだ。
本人は大真面目なのだけれども、小説はともかくとして彼女の政治批評は底が浅かっただけに、どこか憎めない「愛すべきキャラ」の側面もあった。可愛げの全くない、冷酷非情な曽野綾子とは大違いだった。合掌。