張愛玲と金日成

承前*1

張愛玲『小團圓』の台湾・香港での刊行に合わせて、『南方週末』2009年3月26日号が3本の記事を掲載している;


艾墨「《小團圓》:掲發了甚麼?」
張英、余舒虹「張愛玲在墳墓裏高興的」
張英、劉旭彬「張愛玲也許不高興」

「張愛玲在墳墓裏高興的」はCCTVが製作し、台湾でも放映されている張愛玲原作のドラマ『傾城之恋』の話。「張愛玲也許不高興」は張愛玲研究者、陳子善氏へのインタヴュー。それによると、1985年以来発掘された張愛玲の作品は20篇。また、中国大陸では張愛玲関係のシンポジウムは一度も開催されていない。中国では著名な作家の没後10年には記念シンポジウムを行うのが恒例となっているが、2005年に張愛玲の記念シンポジウムは開催されなかった。
ところで、最初の記事には、晩年の張愛玲の写真が掲載されている。彼女は藍色の服を着て、折り畳んだ新聞を首のところに持っている。新聞には「主席金日成昨猝逝」という見出しが見えている。主席金日成が昨日急死ということで、この写真は金日成が死んだ次の日、1994年7月9日に撮影された可能性が高い。彼女が74歳で亡くなるのは、1995年9月8日。