承前*1
妻が蔡登山『張愛玲「色・戒」』（作家出版社、2007）という本を買った。李安が映画化した張愛玲の小説「色・戒」の読解本；
また、『三聯生活週刊』2007年９月27日号では「張愛玲與鄭苹如的上海」が特集されている（pp.26-58）；
一 張愛玲的海上旧夢
二 一筆写了二十多年的小説――《色・戒》
三 “七十六号”的両大魔頭――丁黙村與李士群
四 一山難容二虎――丁、李的反目成仇
五 一個不尋常的女人――鄭苹如
六 重尋《色・戒》的歴史情景
七 刺丁案的幾種描写
八 張愛玲的愉梁換柱
九 従《色・戒》看張愛玲的愛情投影
十 平心論《色・戒》附録一 《色・戒》故事梗概
附録二 一篇散佚半世紀的《鬱金香》再度飄香後記 張愛玲未完
「色・戒」は1939年の国民党の対日女工作員だった鄭苹如による丁黙邨*3暗殺未遂事件をモデルにしているといわれる。さらに、そこに張愛玲とその最初の夫であった胡蘭成*4との関係も投影されているともいわれている。
賈冬〓*2、魏一平「上海、張愛玲與鄭苹如的命運交叉」（pp.29-36）
馬戒戒「李安的色與戒」（pp.38-44）
孟静「鄭苹如之死」（pp.46-49）
孟静「鄭苹如其人」（pp.50-51）
王鴻諒「漢奸丁黙邨的“上海歹土”印記」（pp.52-58）
また、雑誌『書城』2007年には、1945年４月に『光化日報』という新聞に掲載された張愛玲のコラム「天地人」が陳子善、王羽の解説とともに掲載されている（pp.40-43）。
*1:http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070829/1188363869 http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070903/1188815204 、http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070923/1190513302、http://d.hatena.ne.jp/sumita-m/20070925/1190686409
*2:ting2. おんなへん＋亭。GB7035.
*3:『張愛玲「色・戒」』と『三聯生活週刊』とで漢字が違うが、「村」と「邨」は発音・意味が全く同じで、異体字に当たる。
*4:漢奸追求を逃れ、日本に亡命し、1980年に東京で客死している。
