河豚ツアー

 周瑜杭州一旅行社竟組団吃河豚」『東方早報』2007年3月19日


最近、杭州の或る旅行会社が江蘇省楊中市及び江陽市への〈河豚賞味ツアー〉を企画し、既に「大胆食客」12名が参加申し込みをしている。旅行代金は1泊2日で2888元。
日本では河豚は海の魚だが、中国では文字通り川の魚である。また、上の記事によると、中国における河豚事情はかなり錯綜している。先ず中国の「食品衛生法」では河豚は販売禁止の対象となっている。但し、「吃河豚」は既に「民俗」となっているので、禁止しきれるものではない。もしこのツアーで中毒者が出た場合、旅行会社は行政処分の対象となりうる。また、毒に中たった側は民事的には自己責任ということになる。日本のように厳格に河豚をコントロールしているのではなく、原則禁止実際黙認で、毒に中たったら自己責任ということになる。ただ、これは国家レヴェルの話で、ローカルのレヴェルでは事情が違うらしい。楊中市には「河豚文化研究会」というのがあり、「楊中市烹〓*1協会」では「南京師範大学」と協力して、「河豚魚加工去毒安全食用操作規定」を作り、80軒のレストランに「河豚宰殺烹〓*2資格証」を発行し、最近15年間は河豚による死亡事故は全くないという。また、楊中市では毎年500トンの河豚が水揚げされ、売上高は1億元を超えるという。

*1:ren4.しょくへん+任。GB6631. 烹renで調理するの意。

*2:ren4.しょくへん+任。